美人猫さんの恋
にゃごも、天使さんも
人間ではないので、男でも女でもない。
それは人間でもそうで、心に
男も女もないのだ。
美人猫さんの不幸は、その
にゃごの出自を知らないので
他の猫たちと同じ外観で、にゃごの気持ちを考えてしまう、そんなところだった。
なので、「美人なわたしに
どうしてつれないのかしら」
なんて、可愛く美人猫さんは
思ったり(笑)。
それは単なる誤解だけれども(笑)。
にゃごは、寡黙だ。
それは、相手が
気持ちを満たすのに十分だったりもする。
美人猫さんは、本当は
静かに暮らしたかった。
でも、見た目が整っているせい
で
寄ってくるのは、中身のない連中ばかりで
ウンザリしていた(笑)。
にゃごに、中身があるか否かは不明であるが
寡黙であるが故、美人猫さんの
夢を壊さずに済むのである。(笑)
そんな訳で、美人猫さんは
心の拠り所をにゃごに求めた。
人間よりも、ある意味
切実な願いである。
人間は暇だし、恋の季節感もないけれど
猫には、それがある。
短い季節に相手を定めないとならない。
人間のように、恋を楽しむゆとりも
そんなにはなかった。
それが故に真摯である。
にゃご自身にも、美人猫さんが
寄り添う事を避ける理由もなかったから
それは、美人猫さんにとっても幸せな事だった。
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