第31話 ミライレポート

 スカイシティでの事件はマスター科2年第一航空隊リカとその父親であるミケルマンが原因であることがわかった。

 青空航空科学高等学校の爆発武器やシステム面において支援をしていたミケルマンであったが度重なる不具合の発生により一時的に支援を打ち切りを検討がされていた。

 支援を打ち切るという話が持ち上がって数日後、実技中にリカの姉がスカイドレスのチェック不備により亡くなった。

 担当の教員から教員免許を剥奪し再度チェックが行われた。

 すると、その際のバージョンがミケルマンから渡されていた試験バージョンであることがわかった。

 チェックの不備は学校側の責任であったが、前例のない不調を起こしたのはミケルマンの作ったシステムに欠陥があったゆえである。

 何の因果か娘の命を奪ったのは父ミケルマンのシステム不備にも原因があったということだった。

 その報告を受け校長は即刻ミケルマンからの支援を打ち切ることにした。ミケルマンへは自身のシステム不良が原因のひとつであることは教えずに娘の死を知らせた。

 しかし、重なる二つの不幸によりミケルマンは精神的に不安定な状態へ。

 リカは父のために学校へ入学し実態を暴こうとした。しかし、そこでは何不自由のない生活と過保護なほどに設置されたセキュリティ。

 リカは父のいう言葉に疑心を抱きつつも姉の事故を調査した。しかし、誰に聞いてもそのことを知らず、現場に居合わせた人間だけがそれを知っていた。

 学校で生活する内にいくつかの事故を目撃するがそのどれもがほとんど学校内に伝わらず事実上の隠蔽という形で処理された。

 この隠蔽体質こそが父のいう学校の闇とリカは考え、人が死なない程度の事故を起こしそれを知らしめることを目的とした。

 それがリカにとっての姉への弔いだった。


 リカはそのための知識と実力を父の力を借りつつも半ば独学で学んだ。

 しかし、同時に目立つわけにも行かないためにリカの成長は記録だけみれば目覚ましいものだがリカは教員にバレないようにデータを改竄しつつ静かに隠れて成長を遂げていく。

 二年目になると授業内容とある程度いつ何をするかがわかるため、蓄えてきた知識を使い実行に移した。

 リリーカの着たベーシックスカイドレスが不調を起こしたのはリカが原因である。

 ステラにより無事にリリーカの命は救われたが、リカもまだ未熟だったためにリリーカを殺しかけてしまったことを告白した。

 その後はリリーカの一件を反省し小さな事故を少しずつ起こしたが学校は公にせず隠し風化させていった。


 それと同時期ぐらいに父ミケルマンはリバースの人間と裏取引を行っていた。

 支援をする代わりにリバースの技術を用いスカイシティを機能しないようにしてほしいと頼まれた。

 断る理由もないミケルマンは青空学校への復讐も兼ねてその話を受けた。

 強大な力を手にした人間は本来の何倍も欲望を膨らまし傲慢になる。ミケルマンも同様だった。

 娘のリカに青空学校の地図や監、盗聴などを命じた。リカはそれを忠実に守った。

 人が死なないことならばリカは進んで行った。


 サマーフェスティバルは二人にとって道が分かれる日でもあった。

 リカは姉のような死を繰り返さないために、ミケルマンは復讐と欲望のために。

 ベーシックスカイドレスの不調は全てリカが起こしたことが爆発と強制操作はミケルマンによる仕業だった。

 リカはミケルマンがサマーフェスティバルにし爆破をするなどは聞かされておらず戸惑ったという。

 

 ステラの活躍によりキューブは上空で爆発しスカイシティは無事に事なきを得た。

 青空学校は緊急防衛プロトコルの発令を宣言していたがステラがキューブを上空で爆発させたことで無効となった。

 

 その後、ミケルマンは第一級テロ容疑として終身刑となったが、リバースの口封じにより牢獄内で死亡が確認された。

 リカもテロ容疑で身柄を拘束しているが刑務所ではなく青空学校が身柄を預かっている。

 

 今回、学校の隠蔽体質が起こした事件であり、リバースの手が回ったことは由々しき事態である上層部は判断した。

 リカの処分とリバースへの対応はこれから決まることになる。

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