仮初の師弟は旅を始める。片方は憎悪を、片方は孤独を胸に懐いて。
旅する魔法使い、灰ノ眼は旅の途中で立ち寄ったとある町にて半神半人の少年、夜と出会う。ひとりぼっちの暮らしによってか無口無表情だった彼は灰ノ眼に一目惚れしたと何故かのたまい、弟子にしてほしいとせがむが…。
「灰ノ眼さん! 俺を弟子にしてくれよ!」
「ぜーったいにお断りだね! 他を当たりなさい!」
これは、そんな一時的に師弟となった凸凹コンビが今度こそ本当の師匠と本物の弟子へと至るまでの、長い長い旅路が始まるまでのおはなし。