第9話 中学生2

お昼になると、学校の購買はお弁当の他にパンが10種類くらい並んでいる。もう味も全て知っている。私は360円のお弁当とチョココロネを買った。


今日のお弁当は豚カツだ。下に千切りキャベツが敷いてある。副菜はほうれん草の胡麻和えとポテトサラダ。どれも総じて美味しい。チョココロネは中にまあまあチョコが詰まっていて、食べると反対側からむにゅっと顔を出してこぼれそうになるのを必死で受けとめる。これもまあ、美味しい。


部活の帰りにコンビニに寄って、ポテトチップスとグミ、それからホットスナックのチキンを買って帰る。チキンを食べながら家に帰ると机にコンビニ弁当が置かれている。今日は新作の、炙り親子丼。レンチンして蓋をとると、黄金色の卵とテリテリの鶏がお出迎え。トレーを外して下のご飯に掛け、スプーンで卵をご飯に絡め、鶏も掬って頂く。鶏は柔らかくて卵がとろとろ。ご飯も炊きたてのように美味しい。コンビニ弁当はやっぱりすごい。私はそれを食べてからお風呂に入って課題をして寝る。これが私のルーティンだ。


父は顔も見たことないし、母はこの時間いつも帰ってこない。私にとっては普通なことで、ちっともおかしなことでは無い。


そんな私のルーティンは高校に入るまで続いた。

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