第845話2人が仲良く?
翌日、学校にて。
「結愛そのアクセサリーめっちゃ似合ってるね〜!」
「初音もそのポーチめっちゃ可愛いね〜!」
「・・・ん?」
教室内に入ると、一瞬昨日とは別人かと疑ってしまうほど初音と結愛が仲良く話している。
他の人たちもその光景に驚いているようだった。
「え・・・初音?結愛?」
「あ、そーくん!」
「おはよ〜そーちゃん!」
「え、あ、おはよう」
・・・昨日2人には仲良くして欲しいって言っておいてこんなことを思うのも失礼な話ではあるが違和感しかない。
「ふ、2人とも今日はどうしたんだ?」
「どうしたって〜?」
「いや・・・明らかに雰囲気変わっただろ?」
「あ〜、そーちゃんに仲良くして言って言われて私たちも反省したの!だからもう私たち全然仲悪くないよ!」
「ね〜!」
・・・まぁ仲良くなってくれたならそれはそれでいいんだが、この違和感になれるかどうかに関しては俺の問題だしな。
「じゃあ2人はもう仮にどっちが俺と恋人になったとしてもわだかまりなく仲良くできるのか?」
「・・・うん」
「もち、ろん」
・・・明らかな間があったのは気のせいだろうか。
「2人とも本当に仲良くなったのか?」
「「うん!」」
「なら良いんだが・・・」
一時間目は早速体育なため、男女別。
俺たちは一緒に更衣室前まで向かい、それぞれ男子、女子更衣室へ。
ー初音Partー
「演技下手すぎ、相手がそーくんだったからよかったけど、もうちょっと演技力どうにかならないの?」
「そっちだって変な間開けてたじゃん」
「仕方ないでしょ、何が悲しくてこんな女と仲良いフリなんて・・・」
「私だってこんな虫と仲良いフリなんてしたくないよ、でもそーちゃんのためなんだもん、割り切ったら?」
はぁ〜あ、そーくんがあんな面倒なこと言わなかったらなぁ。
どうして私がこんな胸に脳まで溶かされた女と仲良よくなんてならないといけないんだろ。
確かに自分のせいで喧嘩されるのはそーくんからしたら気分良くないんだろうけど、別にそーくんのせいじゃないし。
「・・・ねぇ虫、改めて聞いときたいんだけど」
「何?」
「そーちゃんと恋人になり続けて、その後もちゃんと責任取れるの?」
「もちろん、そーくんは一生私が不自由なく生活させてあげて、ずっと私と一緒に居てもらうよ」
「・・・何にもわかってないね」
・・・は?
「そーちゃんはそんな生活望んでないよ、そーちゃんのことなんにもわかってない虫にはやっぱり負けられない」
「別に、そーくん以外にどう言われたって関係無いし」
やっぱり・・・この女とは当分仲良くなれない。
何かきっかけとかが無い限りは・・・
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