第786話初音の閃き
「そーくんってなんであんなにかっこいいのに可愛い感じ出せるんだろ・・・」
私は男性という生き物のことを改めて調べてみる。
どれだけ探してもそーくんの対義語みたいな言葉しか出てこなかった。
気になったのは犬派か猫派か、みたいな分け方があるみたいだけど、そーくんはどっちにも属してないと思う。
「やっぱりそーくんは唯一無二の存在・・・」
そんなそーくんとも今まで合計すると、そーくんを生殺しにしちゃったことも含めればようやく片手が埋まるぐらいはえっちなこともしてきたとは思う。
ようやく・・・!
「・・・少なすぎる」
合計で一年以上付き合ってるのにまだ片手で数えるかどうかが議題に上がるなんて・・・一万歩譲って子作り行為をしないっていうそーくんの考え方はもしかしたら半分ぐらいのカップルはそういう考え方なのかもしれないから許せる。
・・・私がこんなに誘ってるのに何もしてこないのはどう考えても性欲の欠片も無いってことは明白だから一万歩譲って、だけど。
・・・でもえっちなことっていうのは何もその本番だけじゃない。
それ以外にもいろいろあるのにそーくんがそれをしてくれないのは・・・
「・・・浮気?」
もしかすると私以外の女でその辺の性欲を発散してるから?
「そーくんはよく疑いすぎだって言うけど、疑うようなことをして・・・逆に何もしてくれないから疑っちゃうんだよね・・・っ!」
私はここで、絶対にあり得ない、でもそーくんならもしかすると有り得るかもしれないことを閃いた。
「・・・もしかして、他のえっちなことを知らないのかな?」
子作りのことだって、私が詳しく教えるまでは良く知らなさそうな素振りだったし。
イメージとしてなんとなく知ってはいてもそーくんの性欲の無さ的に知らなくってもおかしくない。
「〜!なら教えたらしてくれるかも!」
他のえっちなことなら子作りと比べると軽くできるものだし、それなら私もちゃんと愛を感じることができて疑うことも無くなって、そーくんの私に対する嫌な感情も無くなるかも!
そーくんが私に嫌な感情見せるのは私が不安になっていろいろ言っちゃったりしちゃったりした時だけ。
「・・・試してみるしかない」
私はそーくんに細かく教えるためにノートパソコンを手に持ち、そーくんの部屋に向かう。
「・・・あっ」
もしかしたらいきなり実践したいって言うかもだし、道具は用意しないとね。
私はそれ関連の道具を用意し、改めてそーくんの部屋に訪れ───────
「お兄様!お願いします!お兄様の子を孕ませてください!!」
私がドアを開けた先では、理解不能な世界が広がっていた。
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