第611話トラウマの理由

「・・・そーちゃん?」


「・・・・・・」


「もう〜結愛先輩やりすぎですよ〜❤︎先輩のへなちょこ体力じゃそんなの耐えられるわけないじゃないですかぁ〜❤︎」


 ・・・はぁ、幸せな時間だったなぁ・・・❤︎

 そーちゃんが私の体で、私はそーちゃんのことだけを感じながら体を動かして・・・そーちゃんは私の体で意識まで絶ってくれた・・・❤︎

 そーちゃんが苦しそうにしてたのは本当に私も見てて苦しかったけど、そーちゃんは私でも感じてくれるんだってことがわかってちょっと安心したかも。


「じゃっ、あとはこの状態の先輩を白雪先輩に送りつけるだけですね〜♪」


「待って」


「ん〜?なんですかぁ?」


 この子は私のことを不思議そうな目で私を見る。

 元々なんでそーちゃんにこんなことをしたのかっていう理由は、主に2つと私の願望。

 一つ目は───────


「先輩の果てたところを写真で撮って白雪先輩に見せて先輩は白雪先輩のものじゃないって言うはずじゃなかったんですかぁ?」


 ・・・今この子が言った通り、一つ目の理由は性的に果てたそーちゃんの姿をあの虫に見せてそーちゃんはあの虫のじゃない・・・正確には、私だけのそーちゃんだって証明するために、そーちゃんにこんなことをした。


「そうだけど、そーちゃんのこんな顔あんな虫に見せたくないよ」


「・・・顔?今まだ電気ついてないですよね〜?」


 私は今、そーちゃんの顔全体を手で触ってるからたとえ暗かったとしてもそーちゃんがどんな顔をしてるかが文字通り手に取るようにわかるの。

 今そーちゃんは・・・とってもかわいい顔で眠ってるの!

 そんなことあの虫はおろかこの子にも教えてあげる義理はないけどね。


「・・・まっ、別に良いですけどね〜、流石にここまでやれば幾らこういうことをされ慣れてる先輩でもトラウマにはなるでしょうから」


 2つ目は、そーちゃん自体にもちゃんとトラウマを植え付けること。

 なんでそんなことが必要なのか、それは今後の私とそーちゃんのことを考えると簡単で、もし今何もしてなかったらそーちゃんの中には私との性的なトラウマは無かったけど、今のでしっかりとそーちゃんと私の間にも性的なトラウマができた。

 つまり性的な関係ができたってことで、それがあるとないとではそーちゃんの今後の私に対する意識の向け方が大きく変わってくる。


「・・・・・・」


 まぁ、本当はそんな2つの理由も、私の願望に比べたら小さなことかもしれないけど・・・

 私の願望は、単純明快。

 そーちゃんと一つになること、それに少しでも近づけたなら2つの目的だってどうだっていいの。

 そーちゃんは私だけの・・・

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