第610話結愛の胸圧

「ん”ん”ん”!!ん”ん”ん”ん”!!!!!」


 死ぬ!!!冗談抜きで!!!一部の冗談も抜きで死ぬ!!!!!

 なぜそんなことになっているのかは、約10分ぐらい前に遡る必要がある。


ー10分前ー

 結愛はいきなり自分も上着を脱ぎ、上の下着も脱いでその大きな胸を露わにした。

 普通の男子高校生なら胸が見れて嬉しいと喜ぶところだろうが、生憎と今は暗闇の中でしかも俺は初音以外とそう言うことをしているとバレたら問答無用で初音に首をはねられる身だ、そんな喜びを感じていられる余裕なんて全くと言って良いほどない。


「ん”・・・?」


 て、ていうか結愛は何をしてるんだ・・・?

 俺にもっとトラウマを植え付けるなんて言ってるけどそれで自分が胸を露わにしてどうするんだ・・・?

 まぁ、こんなところが初音に見られたら俺はトラウマどころか殺されるんだろうけどな。


「今そーちゃんは苦しいでしょ?」


「・・・え?あぁ・・・」


 正直苦しいなんてレベルじゃないぐらいには苦しい。


「でも・・・まだトラウマにはならないよね?」


 だからもう十分トラウマにはなってるからやめてほしい。


「だから・・・」


「・・・っ”!?」


 結愛は暗闇で良く見えない自分の胸で俺のそれを挟んだ。

 そしてその状態にしてから器用にその胸を動かし始めた。


「ぐっ、ぅっ、あ”あ”っ・・・!」


 胸の圧力が想像の3倍ぐらいあり、しかも出したくても出せないという状況のせいで俺は今ほとんど痛みしか感じていないため、本当にここはただの地獄である。


「結愛先輩だからこそできることですね〜♪私にもそれぐらいあると良かったんですけど〜❤︎」


 この第三者を気取っているが実際は結愛の共犯者であるあゆは他人事のように言う。


「そーちゃん、そろそろトラウマになってくれてるかな?」


「ん”ん”、ん”ん”ん”ん”ん”!!!!!」


「・・・まだなの?」


「ん”ん”!!」


 口を塞がれた状態で何かの回答を求められても「ん”!」以外に言えるわけがない。


「・・・まだ足りないみたいだね」


 こんな絶句した声を聞いてなんでそう解釈するんだ!?


「もっと寄せた方が良い・・・のかな?」


「っ”!ん”ん”!!」


 結愛はさらに圧をかけるように力を入れ、胸を寄せた。

 ・・・あんまりこう言うことは言いたくないけど胸は元々ただでさえ胸が大きいのにそれでさらに寄せられた状態で圧をかけられたりすると割と本当に苦しいし痛い。


「ん”ん”・・・ん”・・・ん・・・っ”!」


 ・・・・・・。

 ・・・俺は、意識を遮断した。

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