第609話トラウマの始まり?
・・・それから俺がされたことは非常にシンプルなことで、なんなら少し前にも全く同じようなことを受けたことだった。
あゆは俺の下着を脱がしたのち、すぐにあゆから何かを受け取りそれを俺のそれに嵌め込んだ。
そういうところに嵌め込む系に今まで良い思い出がないなと思いつつも、心優しい結愛ならそんな酷いことはしないだろうたと思っていた・・・が。
「ん”ん”ん”ん”ん”ん”!!!!!」
俺は陸に上がってきた魚のように足をバタバタさせ、口は塞がれてしまっているがそれでも必死に助けを求めようとしている声と悲鳴をあげている声を出す。
・・・いや、正確には出てしまう。
「ごめんね、ごめんね、そーちゃん・・・」
結愛は心底申し訳なさそうに謝っている。
・・・いや、そんな心底申し訳なさそうに謝るぐらいならさっさと上下に動かして出せそうで出せないという苦痛を与えてきているその手を離してほしい。
「いや〜、暗くて先輩の顔が見れないことだけが本当に残念ですよ〜❤︎」
「ん”ん”ん”ん”!!!」
こ、これは・・・精神的にも肉体的にも死ぬ・・・
肉体的に死ぬことはさることながら、ただでさえちょっと前に性的なことで恥ずかしい目にあったのにその直後のこれはまずい・・・
でも────状況を打か─────な──────・・・
まずいぞ・・・そろそろ思考がままらなくなってきた・・・
流石にここじゃいつもこういう時に助けてくれる初音の助けは期待できない・・・
「でも・・・はぁ、今そーちゃんのこれは私だけのものなんだね・・・❤︎そう考えると・・・はぁはぁ❤︎あっ、脈がどんどん強くなってるよ・・・?」
結愛もどんどん呑まれてきてる感じがする・・・まずい。
「結愛先輩、そのまま興奮して最後までシちゃったらダメですからね」
あゆが釘を刺すように言う。
・・・いや、そんな釘を刺すぐらいならさっさと俺を拘束するのをやめて助けてほしい。
「わかってるってば、うるさいなぁ・・・」
結愛はそう鬱陶しそうに言うと、すぐに俺の方に顔を戻した。
「・・・でも、正直こんなのじゃそーちゃんにはトラウマになんてならないよね」
「・・・ん”?ん”!?」
トラウマになる!なるに決まってるだろ!
ここまでされてトラウマにならない方がおかしいし、それにそもそも今更トラウマってなんなんだ。
トラウマを植え付けるような出来事をされすぎてるせいで周りまで勘違いしてるのかもしれないけど、俺としてはいつもいつもトラウマを抱えてるんだ。
「だから今度は・・・ちょっと痛いかもしれないけど、私の体を使って私と一緒にトラウマを作ろうね・・・❤︎」
「・・・・・・」
一緒にのワードの後でトラウマなんて言葉が出るのは絶対におかしいと思いつつ、俺は何をされるのかと肩を震わせ怯えていた。
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