第481話結愛は融通が利く
俺がしばらく沈黙を貫き通していると、結愛が口を開いた。
「・・・私の体なんてそーちゃんにとってはどうでもいいのかな?」
「そ、そういうわけじゃない!」
そういうわけじゃない・・・けど、ちょっと引っかかることがある。
「な、なぁ、別に俺は体で恋愛対象を決めたりなんてしないからな?」
「わかってるけど・・・私が目に見えてあの虫に勝ってるところって悔しいけど体ぐらいじゃない?」
初音の体の扱いが酷すぎるな・・・
「そ、そんなことないって・・・」
「ふ〜ん」
結愛は俺の露わになった上半身の心臓部と自分の手を重ねて言う。
「そーちゃんはこの鼓動で生きてるだねー、可愛いなぁ」
「・・・・・・」
何が可愛いのかよくわからないけどそこはツッコまないようにしよう。
「────ぅっ」
結愛が唐突に心臓部から少し斜め上に手をずらし、俺の上半身の突起物を触った。いきなり触られたため、俺はへんな声が出てしまう。
・・・もうちょっと前振りとかがあれば俺だって我慢できた、これは仕方がない。
「えっ!?何それ!可愛いぃぃ!」
「ちょ、ゆ、結愛────ぅぅっ?!」
「はぁ、はぁぁぁぁぁぁ❤︎可愛いいぃぃぃぃ❤︎」
結愛が俺の突起物を今度は人差し指と中指で挟んだり、手のひらで擦ったりして色々な方法で弄ってきた。
「ぐ、っうっ、ふっ、ぁぁぁ・・・」
「声我慢しようとしてるのも可愛いけど声漏れちゃってるね❤︎抵抗する力もどんどんなくなってきてるし・・・❤︎こんなんい可愛いそーちゃんを見れるんならもっと早くこうしとけばよかったなぁ❤︎」
ま、まずいまずいまずい、この状況もまずいけど何より監視カメラだ、今は初音が多分初音の部屋にいないんだろうけどもし初音が自分の部屋に戻ったら・・・終わりだ。
「じゃあ、そーちゃん、もっと─────」
`コンコン`
ドアのノックおんが俺の部屋に響いた。
「最王子くん、少しいいですか」
天銀の声だ。・・・まずい!
「え、あ!ど、どうした?」
「す、少しだけの間中に入らせていただいてもよろしいですか?」
「えっ、あ、あー、いやー」
「・・・・・・」
結愛は俺の体から手を離し、俺に手際良く上着を着せて自分も上着を着た。
・・・空気を読んでくれたのか?そう言うところはやっぱり初音より融通が利くんだな・・・
俺はそんなことを思いながら、部屋のドアを開けて天銀を部屋に入れる。
「あ、桃雫さんもいるんですか・・・」
「そうだけど、何か不都合?」
「不都合かどうかと問われれば不都合です」
はっきりと言い切るんだな・・・俺なら怖くてそんなにはっきりとなんてとてもじゃないけど言えない、素直に尊敬する。
「・・・そう、でもそーちゃんに関係することで私に関係しないことなんてないから私このまま聞いとくね」
不都合と言われてもその場に残るのか・・・それはそれで凄いな。
「・・・では、最王子くん、少し耳を貸してください」
そう言うと、天銀は俺の耳元に口を近づけて言った。
「白雪さんが履いていない下着ではなく脱ぎたての下着を要求してきています」
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