第415話初音が王様
は、初音が王様なんて・・・で、でも番号さえ知られなければ大丈夫なはず。
・・・だが、もし俺の今回の番号である3番が当てられてしまったら、合法的に何を要求されるかわからないし、ここで俺が拒んでしまったら俺はルール違反になる。初音の場合たかがゲームと笑ってられない。
「そーくん」
「・・・ん?」
「何番?」
「えっ・・・」
なんか色々小細工して俺の番号を知るのかと思って警戒してたら、まさかストレートに聞いてくるとは・・・
「そ、そんなの答えるわけ───」
「何番?」
「うっ・・・」
もし今言わなかったら後でどうなるかわかってるよね的な目で俺のことを見ている。こ、ここで言うメリットと後で言うメリット・・・どっちが上なんだ?
俺が色々思案していると、あゆが救いの手を差し伸べてくれた。
「はいはい、それはルール違反ですよ〜、白雪先輩は先輩が何番かもわからないんですかぁ〜?私なら先輩の考えてることなんてわかっちゃいますけどね〜」
「は?わかるし」
初音がそういうと、少し考えてから言葉を発した。
「3番が私に・・・抱きつく」
「ええ!?俺だ!」
またしても当てられてしまった・・・でも抱きつくか、初音ならもっとハードなことを命令してくるかと思ったけど、万が一天銀かあゆを指名してしまった時のリスクを考えたからちょっとハードルが低くなったのか。助かったな。
「あぁ、そーくんだったならもっと上のことを・・・まっ、そーくんから抱きついてもらえるならいいや」
「うぅ・・・」
俺は唸りながらも、初音の下に行き、立てはしないので車椅子に座ったまま初音に抱きついた。・・・は、恥ずかしい・・・
しかも座ったまま抱きついているため、初音の胸が頭に直に触れている。
「はぁぁぁぁぁぁぁ・・・最高❤︎そーくんから抱きついてもらえるなんて・・・」
「じゃ、じゃあ、そろそろ────」
「私時間制限したっけ?」
「えっ・・・」
その後俺は5分間ぐらい黙々と初音に抱きつき、その間初音は「あぁ、死んじゃう・・・」とか「妊娠しちゃうぅ・・・」と、言っていたが俺はそれらをも乗り越えた。
「じゃ、じゃあ次のゲームに行きましょう〜!」
あゆは若干動揺しながらも、次のゲーム開始を宣言した。
そ、そろそろ俺が王様になってもいい頃じゃないか?
とか思ってたが、その願いは届かず、またも渡ってはいけない人に渡ってしまった。
「次は私が王様ですね〜❤︎」
こ、これは・・・またも嫌な予感がすでに俺の頭の中に出てきている。
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