第403話あゆの独心
「・・・よしっ♪」
私は先輩がお風呂に入ったシャワー音を確認してから、すぐにリビングに戻った。本当なら一緒にお風呂に入りたかったけど、それは今後のお楽しみに取っておいた。今はとりあえずあの媚薬の効果があると分かったことだけで御の字。
それより私はリビングでやることがある。
「え〜っと?あった、これこれ〜♪」
私は部屋のテレビとかハードディスクの配線があるところ、つまりはテレビの裏の方に隠しておいた盗聴器を手に取った。そしてそれをノートパソコンに繋いでデータを転送。
「あとはっと・・・」
私は慣れた手つきでパソコンを操作し、私の目的の音声を再生した。
『今そんなことされたらあゆを虐めすぎて壊してしまうかもしれないから俺から離れてくれ』
「・・・はあっ、あぁ・・・」
本当にさっきの媚薬の効果は的面だった。普段の先輩なら絶対に私を虐めるとか、壊してしまうとかそんな発言はしない。
先輩は基本的に普段から誰にでも優しくしようとするから。───でも、この時だけは媚薬の効果も相混って、本気で言ってるように聞こえる。
私のことを脅かすために言ったんだろうけど、逆効果ですよ先輩❤︎
私はさらにその音声を他の先輩の音声と合わせ、加工した。結果・・・
『今そんなところ触られたら・・・あゆを虐めすぎて壊したくなる、だから俺のところに来てくれ・・・』
「は、はいぃ、せんぱ〜い❤︎わ、私を虐めて壊してください・・・❤︎」
私はこのファイルを永久保存で厳重にロックし、コピーを100個ぐらい作った。これで何があってもこのデータがなくなることはない。
「はぁ・・・❤︎」
あっ、ダメダメ、まだやることがあるんだった。
私は脱衣所にこっそりと入り、先輩の脱いだ下着を手に取ってリビングに戻った。先輩は普段白雪先輩に監視されていて、抜くものも抜けてないだろうからもしかしたら寝てる時に出てるかも・・・って思ったから先輩の下着を見てみたけど・・・
「特に汚れはない、かぁ〜」
まっ、近々見ることになるから別に良いけど。
すでに私の中ではこの前考えていた先輩自身に罪悪感を植え付けて別れを切り出させる作戦は頭の中で成功してる。
それは、意志の強さがどうのじゃなくて、先輩も男の子だからこそ突けるところ。ちょっと先輩には苦しい思いをさせちゃうかもだけど・・・これもこの先のためだし、仕方ないよね♪
「・・・ん」
私は暇つぶしに先輩の学力をチェックするために、先輩の鞄から溢れてた先輩の数学のノートを見てみる。
「・・・そうだっ!」
私は少し思い付いたことがあったので、それをどう実行するかも考えながら、ついでにしっかりと先輩の学力も把握することにした。
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