第284話非通知の電話
`プルルルル`
「電話・・・?」
こんな夜8時半なんていう微妙な時間に一体誰が電話をかけてきたんだ?もちろん初音と霧響は家にいるから違う。っていうかそもそも俺のスマホの電話がなることなんてほとんどない。基本的には初音とか霧響と一緒にいるし、何より初音に連絡先を常に見られていて、他の人の連絡先なんて入れることは叶わないはずなのに。初音が誰かを残していてくれたのか?そんなことを思いながら電話相手を見てみると・・・
『非通知』
「非通知か・・・」
非通知なら電話をかけられたことも納得だけど、とはいえ俺の電話番号を知ってる人なんてだいぶ限られてる。親とか、あとは学校とかか。そのどちらも電話がかかってくるとは思えない。
「・・・出てみるか」
俺は考えても無駄だと思い、電話に出ることにした。
「・・・はい」
『あ、最王子君、聞こえますか?」
こ、この声は・・・
「あ、天銀!?」
『はい、そうです」
なんで天銀から電話がかかってくるんだ。
「な、なんで俺の電話番号を知ってるんだ?」
『はい、探偵の力を駆使して調べ上げました』
「それは犯罪にならないのか?」
『なるかもしれませんね』
「・・・・・・」
『・・・・・・』
「だからなるならそんなことするな!」
天銀はなんなんだろう、色々と事件を特に連れてちょっと犯罪に対する思いが軽くなったのか?高いものばかり買うと金銭感覚が狂うみたいな感じで・・・
『まあ、でも僕が最王子君の電話番号を探偵の力を使って調べたと仮に国にばれたとしても僕は過去に最王子君の恋人である白雪初音さんに最王子君の浮気調査を頼まれていたのでその時に必要だったので調べたと言えば大丈夫でしょう』
これが法で裁けない悪か。しかも探偵が・・・
「それで、電話なんてしてきてなんの用なんだ?しかもこんな時間に」
「特にようなんてありません」
「・・・は?」
「友人と話すのに用なんて必要ですか?」
友人って、まあ俺もあのベンチで話した時ぐらいまではそうだと思ってたけど今や半分ぐらいストーカーだしな・・・でもその言い方をされてしまうと、俺が断ったらなんか嫌なやつみたいになるし・・・
「いや、別に必要ないけど・・・」
「では早速最王子君に言っておきたいことが───」
「・・・え?」
電話が切れた。嘘だろ?このタイミングで?っていうか結局要はあったのか。なんか言いたいことがあるみたいな雰囲気だったな。言いたいこと・・・なんだったんだ?全くわからないな。
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