第177話結愛の大量の盗撮写真

「よし・・・」


 準備できたぞ。それにしても俺ってよっぽど結愛のことが好きだったんだな。


「こんなにも結愛の写真を鞄に入れてるなんて・・・」


 本当になんでこんなに俺の鞄に結愛の写真がこんなに何十枚も入ってるんだ。俺の結愛に対する想いの表れ、なのか?


「どうしたのそーちゃ───えっ!?」


 俺の鞄を見た結愛が驚いたようにこっちに駆け寄ってくる。それは当然だ、結愛の普通の写真だけでなく人には見せられないような写真もチラチラとある。


「そーちゃん・・・」


「ま、待て、今俺は記憶喪失なんだろ?だからこんなものを持ち歩いていた記憶は無いんだ」


「・・・そうだったね、わかったよ」


「・・・・・・」


 いや、気まずすぎるぞ。こんな状態で一緒に出かけるなんてできるのか?


「まあ、でもそれほど私のこと好きだったってことだよね」


「え?」


「だって好きでもない女の子の写真なんて持ち歩かないでしょ?しかもこんなに大量に」


「そ、そうだな・・・」


 確かに言われてみればそうかもしれない。好きでも無い人の写真を持ち歩く意味なんてないし・・・まあ好きだったとしてもやっぱりこんなに大量に持ち歩くのは謎すぎるけどな。


「あっ!こんな盗撮までしてたのー!?」


 そういうと結愛は俺に一枚の写真を見せつけた。


「はあ!?」


 そこにはどう考えてもプライベートな感じの結愛の着替えている写真が写っていた。


「待て待て待て、俺がこんなことするわけがな───」


「でもそーちゃんはそれを証明できる記憶を失ってるわけだし・・・」


「そ、それは・・・」


 おいおい、記憶が戻る前の俺って正真正銘クズだったんじゃないのか?女の子の、それも彼女の着替えを盗撮するなんて。さすがに俺を嵌めるためだけに自分の下着を見せるなんて考えづらい。結愛はそんなことしなかったはずだ。


「でも、別にいいんだよ?」


「えっ?」


「そーちゃんになら何をされてもいいから」


「何をされてもって・・・」


「うん、何をされても、だよ?」


 と、なぜか息遣い粗くいった。


「殴ったり蹴ったりなんてできるわけないだろ、ほら、早く行こう」


 俺は特に気にすることなく部屋を出て玄関に向かった。


ー結愛Partー


「はあ、性的知識まで小学生レベルになってそのおかげでそーちゃんの制欲まで薄くなってるのかあ・・・」


 それは非常に困ったなあ。私の`でっちあげた`この写真もちょっとは効果あったみたいだけど普段のそーちゃんならもっと過剰に反応してたと思うんだけどなあー。


「まっ、いっか♪」


 そーちゃんに私の下着姿見せられたし❤︎

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