第126話登校中の出来事
そんなこんな色々なことがあったけど今日は終わりを迎えて次の日がやって来た。昨日学校を休んだから2日連続で学校を休むというのはどうかと思い初音に提案してみる。
「今日はさすがに学校に行った方が良くないか?」
「なんで?まさかとは思うけどあの女に会いたいの?」
「いや、そういうわけじゃないんだけど単純に2日連続で休んだりしたら今後先生とか勉強面とか出席日数とか色々な面で危ない気がして・・・」
「別にそんなの気にしなくていいよ、私に任せて」
「えっ・・・」
なんなんだこの自身は・・・そういえばこの学校は初音のお父さんが作ったとか言ってたけどこの自身はそれと関係しているのか?
「と、言おうと思ったけどこのままだと私があの女から逃げたみたいになるから今日は登校しよっか」
「あ、ああ、そうだな・・・」
なんか俺の思ってた理由とは全然違うけど理由はどうあれ学校に行くことになったんだから、まあ良しとしよう。
この登校中も一応周りには気を付けておかないといけない。結愛は一応俺たちの住所を知ってるわけだし待ち伏せをされていてもおかしくない。
「どうしたの?そーくん」
「え?別に、なんでもない」
「・・・そう?」
「ああ」
と、割と真顔で初音に言われた。どうやら初音にはもう結愛のことなんて眼中に無いらしい。・・・羨ましいな。っていうかなんでそんな簡単に割り切れるんだ、その精神力が羨ましい。
「あっ、もしかしてそーくん今あの女の事考えてたの?」
「え、ま、まあ一応警戒はしておかないと・・・」
「警戒なんてしなくていいって!そーくんは私だけ考えればいいの!!」
「で、でも──」
「何?そんなに私のこと考えるの嫌?」
と、毎度お馴染み初音の悪いところが出てしまった。
「そうじゃなくて念のためだとしても警戒しておいて損は無い──」
「損って何?今損得の話してないんだけど?あと仮にこれが損得の話だとしてもそーくんが私以外の女のこと考えてるだけで恋人間ではそれって損に当てはまるんじゃないの?それともやっぱりそーくんは浮気してるから私とそーくんにはそんな恋人間は当てはまらないってこと?つまり今のって浮気してるって自白したってこと?じゃあ、誰と?まさかさっきあの女のこと考えてるって言ってたからあの女と浮気してるの?だったらここで私が──」
と、初音は鞄から物騒なものを取り出した。何かは言わなくてもわかるはずだ・・・
「ま、待て待て!そうじゃないんだって!」
「・・・・・・」
と、初音がそれを俺に突き刺そうとした瞬間──
「うわ、喧嘩してるー、やっぱりそーちゃんの彼女は私しかいないね♪」
と、とても聞き覚えのある声が聞こえた。
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