第12話
夜、僕はインターネットで調べ物をしていた
僕「パスワード1京桁・・・」
検索ワード、パスワード1京桁で僕はエンターを打った
僕「どれどれ」
マウスのホイールを回してスクロールしていく
最新の研究論文が目に止まった
そのタイトルは
(滅亡したC国の巨大サーバー見つかる)
僕はなんとなく興味を惹かれてその見出しをクリックした
~滅亡したC国の巨大サーバー見つかる~
100年前に滅亡したC国だが、その栄光は大量のビッグデータによるものだった
そのビッグデーターは滅亡当時で400年分
C国は占領されたあとそのビッグデータを隠し通した
最近までその所在は不明だったのだが、それがついに見つかった
その場所は、月だ
その巨大サーバーはC国滅亡後も稼働し続け世界中のビッグデータを集め続けた
現在でそれは500年分
私達の生活に欠かせない人工知能もそのビッグデータが活用されている
一京桁、それがroot権限にアクセスするためのパスワードだ
解読にはかなりの時間がかかると予想されている
さらなるビッグデータの有効活用のため、進展が期待される
僕はそこで読むのをやめた
僕の頭の中で何かがつながりそうだ
ビッグデータ、一京桁のパスワード、魂、博士の研究施設、Aちゃん
けれどパズルのピースがひとつ足りないような感覚がしていた
僕「さて、そろそろ宿題しようかな」
僕は海図の読み方という学校からもらった教材を開いた
一枚の紙がはらりと地面に落ちた
僕「あ、これこの前博士とぶつかったときに、まぎれこんじゃったのかな」
博士のことを思い返すと無念で悲しくなるが僕はその気持を抑え込んで紙を拾った
その紙にはこう書いてあった
人間の魂は1京桁の16進数で説明される
僕の頭の中ですべてのピースがつながった
習作1「おっぱい」 @siege_player
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