第2話  天色の空。 00章

 俺は幼い頃から霊感が強く、物心がつく頃には人と霊の区別がつかなかった。今まで他の人と違ういう漠然とした不安から他人に打ち明けることはなかった。

 そんな俺があることをきっかけに、同じように霊が見えるへんてこな友人に出会ったことで、自分自身の力と霊との関わり方を学んでいった。



 その頃はまだ普通の大学生活をおくっていたと思う。新しい場所に新しい人間関係。聞くこと、見ること何もかもが新鮮で、これから起こること全てに希望しかなかった。

 けれど今思い返してみると、ひとつひとつのことが運命と呼ばれるようなものだったのだろう。そして人ひとりの人生を変えてしまうほどの出来事へと繋がっていて、そこからまた先の未来へと続いていたんだと思う。



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