24. 応用も段階を踏む事が大切
今日は久しぶりのフクロウな先生による青空教室の開校だ。
イベントは余り期待していないので、記憶の片隅にでも置いておこう。性能はともかく見た目はうけ狙いかのような、そのまんま果物だからね。
「ホー、ふむ、日々の修練を欠かしていないようで何よりですぞ。では、今日は少し応用の授業を行いますぞ。」
「応用ですか?」
「そう。セト君も魔法をある程度使えるようになってきたので、次の目標としての指針と思うといいですぞ。」
「指針ですか。」
「目標があるほうがやる気がでますからな。」
「まぁ、確かにそうですね。」
目指す目標があるとやる気が出るのは確かだ。だか、オリジンの皆さんの目標設定は少しおかしい、ここを勘違いしてすぐできるなど僕は思ったりしないのだ。
「ホー、セト君は現在魔法の同時発動を何個までできますかな?」
?同時発動?えーと、余り意識して使ってなかったけど何個だ?水の玉は6つくらいなら一気に作れてそれぞれ動かせるけど、これでいいのかな?
「そうですね、水の玉なら6つ同時に作れるくらいですかね。」
「ホー、ホー、質問が悪かったですかな。他属性の同時発動ならどうですかな?」
他属性か、そういえば使ったことがないぞ。お猿達と遊ぶときは大抵水か風の魔法しかつかわないし、同時に複数の属性を発動したことはなかったと思う。というかできるの?
「試したことがないのでわからないですが。たぶん出来ないと思います。」
「ホー、では次の目標はこれですな。取り敢えず基本4属性の同時発動を習得してもらいますぞ。」
ほら、でた!目標設定が遠すぎる。先生は、出来ないことは言わないはずだけど無茶振りが過ぎるよ。
「ホホホホー、また顔に出ていますな。魔法とは、知識と想像力。それとたゆまぬ修練が必要なのですぞ。なにより、これができるようになれば、セト君は魔法使いとして一つ上のステージに上がれると思いますぞ。」
一つ増えた!今までは、知識と想像力だけだったのに。たゆまぬ修練が増えた!それに、一つ上のステージか、気になる言い方だね。レトロゲームだとクラスチェンジとか、進化だったり確実にプラスになることが起こる表現のはず。
「ホー、セト君。魔法の修練も大事ですが、生命力の修練も怠ってはいけませんぞ。生き残るという意味では魔法より生命力の方が大事ですからな。」
両方やれとおっしゃる。しょうがない、お猿達と遊ぶときに色々試してみよう。
「わかりました。頑張ってみます。」
フクロウな先生の青空教室から数日たち、イベントの結果発表の前日になった。
「よし、イメージは固まった。取り敢えず試してみるか。」
この数日、魔法の同時発動について考えた。最初は手のひらからしか出せなかった魔法も今では意識せずに周囲に展開できるまでになった。何事も段階を踏む事が大切だ。だから、両手の手のひらから違う属性の魔法を発動するところからやってみようと思う。
右手に慣れ親しんだ水の玉を、左手に周囲が森だから余り使わない火の玉をイメージし魔力を変換していく。
【スキル 多重展開 を習得しました】
お!両手に、水と火の玉ができたとき、スキルも獲得したようだ。
多重展開 魔法やスキルを複数同時に発動することができる。同時に発動する数に応じて使用SP.MPが増加する(一つにつき50%増加する)。スキルLVにより発動コストが減少する。
おお!?これはすごいんじゃないのかな、MPさえあればできるってことだよね。MPの量には少し自信がある、読書で博士と名の付く称号を獲得しているのだ。読書は知識(INT)そしてMPだ。よし、やってみよう。レッツトライ!!
スキルの獲得で上がったテンションを落ち着け。周囲に基本4属性の玉をイメージして魔力を変換していく。うーん、スキルのおかげか魔力を変換するのが凄くやり易くなった気がする。
【称号 四属性魔法使い を習得しました】
【称号 四属性魔法使い は 原初の魔法使い の下位称号のため統合されます】
【特殊条件達成のため スキル オリジンマジック の使用属性制限が一部解除され 上位属性光・闇 の使用が解禁されます】
おおお!きた!先生の言ったことはこういうことか。ちょっとスキルを確認しておこう。あの時は爆発事故の事を思い出すのが嫌でスキルの確認をよくしていなかったのだ。
オリジンマジック 原初の魔法。詠唱を必要とせずイメージで魔力を魔法へと変換できる。発動の際の範囲、効果、威力により消費MPが増加する。実力に応じて使用できる属性が増える。スキルLVに応じて変換速度が上昇し、消費MPが減少する。
LV×MP200.INT30の増加
原初の魔法使い オリジンマジックが使える者の証。魔法の効果、威力が増大する。一部のNPCの対応が大きく変化する。魔法系スキルの習得率が上昇しLVが上がりやすくなる。
流石の一言につきる、オリジンの皆さんから教わったスキルや称号は序盤で手に入れていいものでないと思う。
『セト、あなたに来客が来ていますよ。』
スキルを確認していると主様から念話が飛んできた。来客?プレイヤーでここにこれる人などいるのだろうか?それも僕の知り合いで。....まさか、マイマザーか?!急いでログハウスへ帰ろう。
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