第5話
俺は1番、入り口に近い端で寝てたが、
トイレに立とうとして、
目を開けると。
気が付けば、二人に抱きまくらにされてた。
右隣に林ユーコ。
左隣にマヒロがいた。
た、大変だ。
両方から胸を押し当てられて、
大変なことになってた。
特にマヒロは巨乳。
俺の背中に当たるふにゃんとした脂肪の塊りの感触がとてつもなくエロい。
その状況を、薄明かりのなかで、
マナミが見てた。
ばちっと、マナミと目が合った。
俺は恐る恐る、起き上がり、トイレに向かって、
用を済ませて、戻ると、
マナミが入り口のことに立って、
通せんぼしていた。そして、
「今度は、私の隣にいて、私とハグして...?」
と小声でマナミに言われた。
「え、あ、、、」
俺は困り果て、リビングのソファに避難しよーとした。
「行っちゃ嫌...」
思わず強い力で抱きしめられ、
耳元で
「シンちゃん!」と呼ばれたんだ。
シンちゃん...?
俺のこと、こんな呼び方するのは、
遠い昔に、ひとりだけ。
男みたいな女子で、小学二年生のとき、
東京の小学校に引っ越してしまった
幼稚園時代からの幼馴染で名前は確か...
「マナ...!」
俺は彼女を、ずっと、
マナ、と二文字で呼んでいて、下の名前を正確に覚えていなかった。
そ、それにしても。
とんでもない場所でとんでもないかたちで再会した。
まさか、男っぽかったベリーショートの
女が、黒髪ロングの清楚系美女になろうとは
誰が思うだろうか?いや誰も思わない!
てか、シェアハウスに
俺の幼馴染が混じっていた...。
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