第161話キャサリンちゃんの家族
昼の配達に行く、配達の時には明日は休みであることをしっかり伝えておく。
休みを伝えると皆寂しそうな顔をしていたけど、ここの所働きずめだものたまには良いわよね。
今日は、明日の用意が無いから皆自由にしている。
アントニーくんとチェスターくんは訓練カーラちゃんも今日は魔法の訓練をしてる。
ラナちゃんは私と一緒に裁縫をしている、暇があれば裁縫して服を作っていたから、一人3着は服は出来てる。
エイミーちゃんはキャトルーと一緒にリバーシーをやってる、リバーシーの版権とか売れないかな?ボードゲームは作るのは無理だけどルールなんかの版権は売れると思うのよね。
お金が入ってきたらラナちゃんの為のお店も買いたいのよね。
露店の売り上げで20万ローンは稼げたけどそこから必要経費として10万ローン取っとくとしても残り10万ローンで飲食店って買えるのかしら?
考え事をしながら裁縫をする、裁縫スキルがあるとミシン並みにスイスイ縫えるから、服1着作るのも直ぐなのよね。
凝った服じゃ無ければ一晩で作れちゃう、さすがにドレスを一晩で作れって言われると無理だけど。
ラナちゃんは裁縫スキルは無いけど、簡単な服の作り方を教えて少しずつ作ってる。
子供達の分の型紙はもうあるから、それに合わせて布を切って、服を作ってる。
そんな久しぶりの緩やかな午後を過ごして翌日を迎えた。
「おはようございます!マリアさんいますか?」
朝、キャサリンちゃんが来たみたい、結構早い時間だけどよっぽど待ちどうしかったのかしら。
コテージのドアを開けるとそこにはキャサリンちゃんに連れられて、30代位かしらほっそりしたスマートな金髪碧眼の女性と、キャサリンちゃんに似た顔立ちのエイミーちゃんと同じぐらいの金髪碧眼の女の子が、母親の足にしがみ付いてこちらを観察するように見ていた。
「おはようございます、私キャサリンの母でマリーダって言います、娘がいつもお世話になっています。
それにいつも美味しい料理を持たせていただいて助かってるのに、今日はお仕事まで頂けると聞いて・・・本当に良いのですか?」
マリーダさんが遠慮がちに挨拶をしてくれる。
そんなマリーダさんに私は笑いかけながら。
「おはようございます、私はマリアと言います。
いつも娘さんにはお世話になっています、今日は露店の手伝いが足りなくなってきたのでキャサリンちゃんに相談した所、お母さまが手伝ってくださると言う事なので、甘えちゃいました」
私が笑いながら言うとキャサリンちゃんは両手を前に出して振りながら。
「お世話になってるのはこっちの方ですよ!」
キャサリンちゃんが焦りながら言うのを見ながら微笑み「そうですよ!」と言いながら同じ様に否定するマリーダさんをやっぱり家族だな~と思いながら和んでいた。
「立ち話もなんですから中へどうぞ」
私はキャサリンちゃんの家族をコテージに招き入れて、テーブルへ向かい椅子をすすめた。
マリーダさん達が座るのを見て、冷蔵庫から作って置いたコロア水をお茶替わりに出す。
人数分の飲み物を用意すると私は席に付いた。
今日マリーダさんに話をするのは主に私だけど露店の店長としてラナちゃんにも一緒にいて貰ってる。
「それで聞いていると思いますが、マリーダさんにして貰いたいのは露店での調理と明日の仕込みです。
調理はカツを揚げることとハンバーグを焼くことです、仕込みは肉を切って衣をつけておくこととハンバーグを作ることです。
給料は露店での調理が500ローンで仕込みも500ローンです、全部で1000ローンになります」
私の説明を黙って聞いていたマリーダさんは給料の話になって目を見開いていた。
少しの間呆けた様に停止していたけど、首を大きく振ると叫んだ。
「そんなに貰って良いのですか?一日1000ローンなんて貰いすぎな気がしますが・・・」
マリーダさんうろたえながら言ってくるので、私は頷き。
「大丈夫ですよ、その代わりしっかり働いてもらいますから」
私が働いてもらうことを強調する、私の言葉を聞いてマリーダさんは笑顔で頷き。
「私で良ければ幾らでも働きます!」
マリーダさんの気合の入った言葉を聞き、私も頷いた。
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