第158話2人の成長
最初に飛び込んできた2匹のウルフは、ジェフくんとキャサリンちゃんによって倒される。
2人はここの所狩りで経験を積んで、ウルフ程度なら簡単に倒せるようになっていた。
2人の動きを見ながら私は残っているウルフの動きに注目する。
残った3匹のウルフは、私達を囲むように正面と左右に分かれ動き出す。
私達も一人1匹に目標を定めて、私は正面のウルフを目標にしてジェフくんは左、キャサリンちゃんは右のウルフに対処するように動いた。
二人は注目しながらウルフの動きを見ていると、左右のウルフが丁度真横まで来た所で一斉に飛び掛かって来た。
私は正面のウルフが飛び掛かって来るのに合わせて、ウルフの眉間にメイス叩き込んだ。
メイスが当たったウルフの頭は綺麗に無くなり、残ったのは頭を無くしたウルフだけだった。
私がウルフを倒している間に、ジェフくんは飛び掛かって来たウルフの横に回り込み首を切り落とし、キャサリンちゃんは噛みつくために大きく開いたウルフの口に、槍を差し込んでウルフの喉を貫いていた。
「二人とも大分慣れてきたわね、この分ならオークぐらいは倒せそうね」
私が2人の戦いを見て呟くと2人は嬉しそうにお互いの顔を見つめた。
「そんじゃあ、次はオークですね!」
張り切りながらジェフくんは言い先に進んでいく。
そんなジェフくんを私達は追いかけていった。
少し歩くと今度はゴブリンと遭遇した。
でも私達には弱すぎる相手で、襲い掛かって来るゴブリンも特に気を付けることなく倒していく。
「ゴブリンにはもう遅れを取ることもなさそうね」
「ゴブリン程度なら何匹いたって大丈夫ですよ」
私が呟くとジェフくんが笑いながら答えた。
「ゴブリンだからって油断しちゃダメよ、この前のゴブリンの
私が真剣な顔で注意するとジェフくんは目を見開き。
「アベルさんがゴブリンにやられたんですか?信じられないなぁ」
ジェフくんは驚きながら呟く、キャサリンちゃんも驚いていた。
そんな話をしながら森の中を進んでいく。
森の中には色々な魔物も見つかるけど、今の所ホーンラビットみたいな小型の魔物しかいなかった。
「このパーティーだと遠距離攻撃手段が無いですね」
私がホーンラビットを見つめながら呟く。
「魔法でも使えれば遠距離攻撃も出来るんですけどね~」
それを聞いていたキャサリンちゃんが、私と同じ方を見つめながら呟いた。
「飛び道具か~俺も投げナイフでも練習しようかな」
ジェフくんが悩みながら愚痴を言い、私もどうしようか悩んでいた。
確かに消費アイテムの中に魔法を使えるものは有るのよ。
でもこれ作った人がうちのギルドの符術師のセイメイさんの作で、一枚作るのにレア素材を大量に作る為高いのよ。
しかも1回使うと無くなっちゃうからいつもセイメイさん「金がない、なんでこんな職業にしたんだろ?」ってボヤいてた。
でもこの符一枚でボスの必殺技を止めることができるすごい物なの!攻撃型の符でも囲まれているピンチの時に使うと囲んでる敵を全部倒してくれるくらいすごい!
けど作るのがすごい苦労するみたい、私も何度も素材取りに付き合ったから分かるけど、苦労に見合わないのよね~。
それにこんな物使ったらたぶん素材も残らない自信がある。
それだけで済めばいいけど多分森が半径30メートルにわたって無くなると思う、こんな物危なくて使えないわよ!
そんなわけで符はダメってなると後はこれかしら。
盗賊のダーツ
固定ダメージ50 射程STR依存
ババロン盗賊団の斥候が使う投擲武器、弓や魔法などの遠距離攻撃を妨害するために使われる。
ババロンを狩ってる時に周りに居る雑魚が落とす消耗アイテムなんだけど、固定ダメージだから手加減するのに便利なのよね。
あと少しで怒り状態になる前まで減らして、怒り状態にならない様に倒すために使ったりできるのよ。
これでよく低級ボスのゴブリンキングとかババロン自身にもよく使ったわ。
他にも普通のダーツも有るんだけど、普通の方は店売り品だから持ってないのよね。
そう考えると私の持ってるのって店売り品よりドロップ品の方が多い様な気がするわ。
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