第156話子供達の装備

誘拐事件から10日がたった。

 アントニーくんの誘拐は冒険者スネアが私を恨み、犯行に及んだと言う事になった。

 主犯のスネアはアトムくん達の手で倒されていたから、部下たちの聞き取りで判明した内容を元に結論付けられたみたい。

 でもアトムくん達の話では、最初スネアは私を捕まえてどこかに売ろうと考えていたみたい。

 でもどこに売るつもりだったのかは、部下の人たちは知らなかったらしい。

 

この10日間私は、子供たちから離れない様にずっと露店を手伝ってる。

 それも10日たち“私が”大分落ち着いたので、狩に出かけることにした。


「皆決して一人で行動しちゃダメだからね、ちゃんと2人以上で行動することポーチを全員持って出かけてね。

 戦える子もいるけど無理はしちゃいけないからね、装備もちゃんとして歩く様にすること、もし何かあったら衛兵所に行くように、分かった?」


私はあの後、アントニーくんとチェスターくんに盗賊団長の革鎧を渡して出かけるときは着る様に言い、カーラちゃんにはシルクウォームのローブを防具として渡した。


シルクウォームのローブ

 VIT80 MP100 INT30

プレイヤーマリアの製作したローブ、始まりの町王都ロカラヴァの西の森に生息する、シルクウォームの糸を使った布で作られたローブ。

装備者の魔力を増やしてくれる効果のある魔糸で作られた装備は、魔法使い系や神官などの初期装備に最適である。

淡いグリーンの生地


私が裁縫のレベル上げで大量生産した中の一つだ。

 最初の頃私の自分で作って着ていたローブで、淡いグリーンの生地、頭も守れるようにフードも付いてるかなりゆったりしたローブになってる。

 最初ローブだと歩きにくいかと思ったけど、着ると丈が調節されて歩いても踏まない長さになってくれた。

 私が皆にばかり装備やポーチをあげるものだから、エイミーちゃんも物欲しげにしていたので、身代わりテディベアを持ち歩けるように、前にアイナちゃんにあげたチェックがらのリュックサックを出して渡しながら、

これからはいつもテディベアを持ち歩いてもらう。

 こうすればもし何かあってもテディベアが身代わりになってくれる。

 エイミーちゃんにはまだ武器や防具は早いと思ったのでリュックにした。

 皆に渡してラナちゃんだけに何もないのはかわいそうなので、ラナちゃんには包丁と私の作ったエプロンを渡してあげる。


イチゴ柄のエプロン

 VIT100 DEX100

プレイヤーマリアの製作したエプロン、コットンシープの毛糸から作った布を使ったエプロン。

下手な防具より優秀な料理者を食材から守る一品、これさえ着ていれば食材に引っ掻かれても大丈夫!

白い生地の胸元にはイチゴのアップリケを縫い付けられている。


ステンレス包丁

STR10 AGI10

メーカー製のステンレス包丁、一般家庭で使われる三徳包丁。

この包丁一本有ればどんな硬い食材だってバターの様に切れること間違いなし!

そしてどんな硬い物を切ったって刃こぼれ一つしない頑丈さだ!

これで君も一流料理人だ!


エプロンは私も使うから作ったんだけど、下手な防具より良いのが何と言うか・・・。

 アップリケは本当に趣味よ他にも色々作ってあるから柄が気に入らなければ変えることもできるわ。

 包丁は衝動買いで買った包丁よ、試しにどんなものか買ってみたんだけど、最初の頃使って全然使ってなかった物よ、だってカイジンさんの作った包丁の方が良く切れるんだもの。

 食材に中級の魔物が出てきた辺りからこの包丁じゃ辛くなってきたのよね。


私は子供達に装備をあげて出来るだけ自分でも身を守れるようにした。

 それと皆のポーチやリュックには体力回復用のチョコと飴、魔力回復用のペロペロキャンディー、後は誰かが死んでしまった時のためにフェニックスの涙を待たせてある。


フェニックスの涙

店売り消費アイテム、一度だけ対象を生き返らせることができる。

効果 対象者は体力が半分の状態で生き返ることができる。


私は注意をして若干引かれながら見送られた。

 今日はキャサリンちゃんとアトムくんが一緒に行く日だ。

 あんなことが有ったので、15歳である私とアベルとマーナの誰か必ず露店にいる様にすることにした。

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