#32 肉体と精神が不釣り合いだけどそれでも素直でいたいよね


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決勝戦が終わり、熱気冷めやらぬ空気の中。『武戦大会』の最大の締めであるパレードが行われた。


この大会の優勝者を『ヴォルガング』の種族全員で称える事が、この『武戦大会』の閉会の義であった。


観光客も地元民もコロシアムから、目的地の貴賓館。

本道で続く一本道を練り歩く・・。宴と祭のクライマックスなのだ。


俺は派手な山車の頂点に立ち、両手を振るのだが。双方の人の大瀑布ともいえる光景は凄まじく。賞賛と喝采が雷鳴の様に絶え間なかった。


そして、貴賓館に到着。主催者達である種族の頭達が出迎えた。もちろん、各国の参加者達と共に大会参加者へは豪勢な馳走を盛ったパーティーが行われた。


そこまで来て俺は、山派貴族の騎士達。一部のヴォルガングからの一般参加者・・・特にガジュラ達は姿はパレード時からいなかった事を知る。

その事を後ろ髪惹かれる気分だ。

他国の参加していた騎士や魔導師達が俺を囲み色々と話し合う事でようやく、もう一人居ない事を知った。


「・・・黒騎士殿と一度お話をしてみたかった・・・」


宴の最中に俺に声をかけた、グランシェルツの騎士の一人がそうつぶやいた事で。この場に黒騎士が居なかった事にようやく気付いた。俺は相当浮かれていたのだと気づく。


黒騎士との一戦以降、俺の周りはグルグル巡り廻った怒涛の時間。

それは魔族との一戦も絡んで精神的疲労は半端ない事に自覚した、何故なら俺は知らない内に意識を失っていたのだ・・・。


最後にあったのは、あの独特の香料を持つあの人だった。


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最初に意識の糸を付いたのは嗅覚だった。まさぐる意識を形成させ五感が再起動した、大の字の俺は上半身を起こす。特大のベット。


「うぉ?!なんだ・・ここ・・・?」


肌から感じる熱気、嗅覚から来る独特な香料が濃厚に漂う。

天蓋付きのベットでやや煽情的な色合いで統一された、その部屋は前世の記憶にある如何わしき空間と合致する。


そこから連想し、身なりを見れば・・・。俺は生まれたままの姿だった。そして体中の傷は無く魔法による治療痕がぼんやりとあった。


「私の持っている諸島の一つに備わっている屋敷です。小さいですが密会には都合が良い場所でしてね・・・。先ずは随分お疲れの様でした・・・連日の闘いから鑑みれば・・・当然でしょうね。」


天蓋の陰、その向こうの敷居から褐色の女性が現れた。手には琥珀色のグラスを持って現れ俺に渡す。


「ラヴィア子爵?!・・・ってその恰好は?」


彼女の格好はベビードールにマイクロビキニの紐パン姿・・・そして娘とお揃いの重厚首輪の金縁取りで家畜用の鉄リングは決して外そうとしない。

(ヤらしてくれんのかよ・・・いや・・・まさか・・・)

しかし・・・派手な縦ロールでは無く身の丈もある髪を床を擦らせ、ベビードールの裾から丸出しの肉果実は事ある毎にゆっくり揺れ。太くもあり、締まった鼠径部からつま先までガーダーストッキングに近いフィットしたシルエットと。彼女の薄い布で隠した股座を、見開いてしまう。


「はい、今回の一件は我がサーヴェランスとヴォルガングとの諍い。もちろんこのような重大な事態を任せた事に我々は責任を感じておるのです。人間と獣人の溝は埋まらぬ歴史・・・コレからも長い歴史となります故。」


初対面の飄々とした顔は無かった、貞淑な年相応の顔を見せる。

俺をベットに腰かけさせ・・・渡された飲み物を手にし。彼女の言葉を聞いた、そして俺は大きな疑問を投げかける。


「で・・・この状況は・・・その・・」


その答えを聞かせる彼女ははす向かい前で正座し、平伏・・・。そのまま上半身を起こし顔を俺に向け微笑む。その目元は初対面の飄々としたソレ・・・。


「私の要望をこなした貴方様の為に、私もそれ相応の礼と言う形と言うもの・・・建前でもあり私自身の本望と言えば宜しいか・・・一個人の個人的私情も兼ね合い・・・我ら金狼は希少故もあります・・・」


獣人の性事情はオープン・・・俺は渡された飲み物を飲みながら想像する。

それって言うのはそう言う事で、本望と言うのはご本人様のご希望でもあったのだ。

そんな事を考え、股座を俺はワザと開く。もういい大人、俺と同年代の娘のいる女性だ。俺のお粗末なモノを見たって恥ずかしがら無いのは流石だった。

正直言えば、見られているコッチはムラムラしていたので完敗しているが。


「・・・うふぅ・・・」


トロンとした甘い息が彼女から漏れ、確信してしまう。

・・・マジか・・・

そんな気持ちを払拭するつもりでグラスのドリンクを飲み干す。立ち上がりサイドテーブルにグラスを置いて。ゆっくり横から近づく。


「こういう事言うと・・・・幻滅するかもしれないんですけど・・・」

耳元で囁き、屈んでいる彼女の旨をグッと握る。ムニュウっとした人肌のそれと、反動のある抵抗感が掌にずっしりと伝わる。もう一回力を加えて、その頂点の肉のヘタを指先で捏ね繰り返す。


「ふぅ・・・うう・・それは・・お互い様です・・所詮は・・・」


理性を握った嗚咽の回答を絞る。金狼寡婦はブルブル震わせる姿を見る、俺の股座はグッと熱くし。気分が盛りたった・・・捏ねる、絞る、そして摘まむ。寡婦はその手を両手でつかみ懇願する顔を俺に向けるからだ。


荒っぽい息で喉が渇くも、後先の思慮はぶん投げ。寡婦の豊胸は俺の手中で変幻自在に変わり、その度に呻き鳴く。


意地悪をして肉蔕をつまみ上げる。理解速い彼女はそのまま腰を上げて立ち上がった。


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嗚咽と呻きを漏らす寡婦を黙らす為に唇を交わす。

「・・・ううぉ・・・ん・・くう・・・」

寡婦はそれを重ねると乳責めで恍惚とし気分が冷めやらないのか、俺の愚息を撫で。俺は報復で下腹部や尻を撫でていた。

寡婦の下腹部のラインは締り、尻の肉の厚さと弾力は未だに現役だ。

「・・・あ・・・はぁ・・・」

向き合い、成熟した年増の指技は、外見に劣らずの煽情的で年季の入り様・・・。常時全開の愚息を片手から両手と添え、寡婦の口元が覆った。


寡婦の下品な吸い上げる音と、どれだけ交わしたか分からない接吻。


荒っぽい息遣いと共に深いベットに押し倒された、予定調和で酷くつまらない演劇の様なモノだが。


「あ・・あ・・・うん・・はぁ・・・ココに・・・くる!!」


酷く沈むそのベットに仰向けの俺の股座に、寡婦の股座が俺に収まるべき場所へ宛がい俺の一部を受け入れる。


「んぐぅ・・」


こういう経験は前世の記憶にはある、けど身体は青い。それ故にズレた感覚が言い様の知れ無い快楽が走る、ズズズッと根元まで寡婦の股座が一気に沈み、深く受け入れゆっくりと切先まで引き上げる。

「ああっ!!」

人間らしさの無い声が、寡婦から漏れる。飄々とし上品ぶった、人狼の仮面が男の股座で見せる本懐を俺に見せる事で悦んでいた。

ギィギィギィと軋み、俺の愚息で愉悦するラヴィラの顔。


それは娘にも見せた事が無い顔だとは想像考えもしない。俺にそんな余裕は無く。唯々、俺の身体を寡婦が貪る。咀嚼紛いの腰遣いの息に合わせ。


目の前の従順な淑女を貪る事に、次はどうやろうか?今度は?まだいけるか?


俺は目の前の獲物を貪る算段しか考えなかった、前世にはこういう経験は無かったし。AVの中でしか見た事ない女と、遠慮も無く好きなだけヤれるこの状況を。俺は嬉々として従った。


南方の暑さから来る汗の匂いと、室内の香料、それに入り混じって来る青臭い匂いが充満し。


日付が変わる刻時鐘が鳴り響いた時は、寡婦の胎に子を宿す事を考えるまでに至り。まさしく犬の交尾の如く結合していた、嬉し泣きをする寡婦が愉悦に狂い。


ウォォオオオオオオオ・・・・・


暗黙し恐悦、同意の犬の遠吠えの様な絶叫と全身を震わせながら俺から搾り取った白蜜を啜るが如く震わせていたのだった。


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