7話 朱莉ちゃんはツッコミました『なな、何やってるのよォォォ!?』と

【今回の学習】

姉妹のことは姉妹が一番分かっている。

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【朱莉side】


『ちょっ…桜果さん…!?そこは…』


『ふふっ…旦那様ったら…』


 アタシ花咲朱莉は、桜果ことおねぇをお風呂が空いたので呼びに来たのですが、おねぇの部屋中からは今、男女の艶かしい声がします。

 おそらくおねぇと八神碧月ことアツだと思います。


 そして聞いているアタシは心の中でこう思いました。


(何やってる、この2人りぃぃぃ!?)

と。


『あっ、そこっ……』


『ふふっ、リンパが集中してますね』


『桜果、さん……』


『まぁ、そんなに硬くされて……』


『桜果さんっ、これ以上は……』


『随分と溜まってらっしゃるのですね……。大丈夫です。私がしてあげますから』


『桜果さんっ……もう、限界です……』


 ごめんなさい。もうアタシももう限界です。


「お、お、おねぇ!?何やってるの!?」


 たまらずおねぇの部屋に突入した。


「あら、朱莉。部屋に入る時はノック。これはルールだったでしょ?」


「あ、あ、ごめんなさ——って、そう言う場合じゃないでしょ!?って……」


 目の前の光景を見て固まる。

 そこには半裸のアツがベッドに寝転んでいて、その横におねぇが立っている状態。

 これはもしや……してただけ…?


「どうしたんだ?朱莉?」


「一応聞くけど……。どうしてアツはあんなに『アンアン』言ってたの?」


「アンアン言ってないと思うが……。桜果さんのマッサージが気持ち良すぎてな」


 マッサージと言ったが念のため、質問だ。


「リンパは?」


「肩の」


「硬くなってるは?」


「肩が」


「溜まってるは?」


「疲労が」


「もう限界は?」


「気持ち良すぎて」


 ごめんアツ。アタシ、エッチなことしてると思ってたよ……。

 もうギャルビッチと呼ばれてもいいよ……。


「なんでそんな落ち込んでるんだ?」


「朱莉、もしかしてえ———」


「え、え、えいがっ!映画を観よって誘おうとしたの……!」


 おねぇ絶対今、エッチって言おうとしてたでしょ!

 おねぇがいい終わる前に急いで誤魔化す。


「映画かぁ。こっちで流行ってる映画とか観てみたいが、今日は生憎疲れてるんだ。明日でいいか?」


「あ、うんっ……」


 アツはそう返すと服を着た。

 そういえばアツの身体、程よく筋肉がついてカッコ良かったなー…。


「ねぇ、朱莉」


「な、なに……おねぇ?」


「旦那様ったらいっぱい溜めてらっしゃいましたよ♪」


「おねぇ、絶対わざとだったでしょっ!?」

 

 わざとアタシが呼びにくるタイミングであんなこと、言ったんだ!確信犯だ!


「桜果さん、マッサージありがとうございました。おかげで肩が軽くなりました」


 そんなこととは知らず、肩をグルグル回すアツ。もう可哀想に思えてきた。


「いえ。また溜まりましたらご遠慮なく」


 そして懲りないおねぇ。

 

「じゃあ朱莉、旦那様のことはよろしくね」


 おねぇはそう言い残し、あらかじめ用意していた着替えセットを持ち、お風呂に入りに行った。


「アツ、アツ」


「ん?なに?」


「これからはおねぇの前で半裸にならない方がいいよ?」


「ん?なんで?」


「ロクでもないことしてるから」


 

 ◆ ◆ ◆


「ふふっ、旦那様の半裸…♡小型カメラを仕掛けてよかったです…♡」


 自分の服にこっそり隠していた小型カメラを取り出し、うっとりした表情で見る桜果。


 なお、本人許可なしの立派な盗撮である。

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