第175話 水着美少女が多い8
「……はぁー。バカやってるよもう。他の人もいるのに」
数十秒前のパニックから現在の結崎は――お友達のおふざけを見て呆れていた。
「だな」
「って、松尾君」
「うん?」
「——あまり他の人見るの禁止。わかった?」
「あ。はい」
それは――結崎だけを見ているという事でしょうか?まあそんな確認はもちろんできなかったがね。
「——私以外みんなスタイルいいから……負けるよ」
「いやいや、結崎もマジで細いからな?スタイル良いし」
俺は何故か自分の姿を再度見てため息をついている結崎の前身を見る。
「ちょ。あまり見ないでよ……太いから」
「……えっ?」
「ちょ、松尾君——言葉が無くなるほど――私太い?」
かなり心配そうに結崎が小さな声で聞いてくる。何を心配しているのか。
「いや、細すぎてなんだが――どこが太いって?」
「い、言わせる?ど、どうみても全部太いから、細いのは……私以外だよ。澪とかだらだら言いながらめっちゃスタイルいいし。あと七和先輩もすごい。身体の一部も。あと奈都も普通にかわいいし」
「いや、結崎もでしょ」
「太いよ!?」
「いや、結崎。頼むから食べて?」
「えっ――私ガリガリなの?」
ガリガリはがりがりで結崎嫌らしい。すぐ反応したよ。って、そんなことはないから。普通にスタイルいい結崎だが――でも、まだまだ食っていいから。
「ガリガリってことはもちろんないけど。でも―—ちょっと痩せすぎ?かなと」
「……そうかな?」
自分の二の腕と相談する結崎。
「まあ、でも、食べろ言ってもいきなりはか。結崎。今まで通りで、適度に」
「それ太っちゃう気が――最近松尾君のおばあちゃんから美味しいものたくさんもらうからついつい食べちゃうから、絶対最近太ったんだけど――」
「しばらくは全く問題ないかと」
「いやいや油断したらだよ。絶対駄目なやつだから」
俺と結崎は蓮華寺さん長宮さんのバタバタには触れず。結崎と話していると、後ろから「あっ、居たー」そんな石見先輩の声が聞こえてきたのだった。
そういえば石見先輩の姿がさっきからなかったな。と、思いつつ声の方を見ると。
「ちょっと、ゆえちゃん。後輩くんとイチャイチャしすぎ。川入らないの?」
「あっ、着替えた」
俺は石見先輩を見つつつぶやく。すると石見先輩が俺と結崎のところまで移動してくる。そして俺は石見先輩が目の前に来てから再度話しかけた。
「石見先輩。普通の持ってるじゃないですか」
「うん。はい、フリフリバージョン」
石見先輩スクール水着からワンピースタイプ?と言うのかはわからないが。水色の水着に変わっていた。腰を振っているのは触れなくていいだろう。
「初めからそっち着たら着替え直す必要なかったんですよ。いろは先輩」
結崎がそんなことを石見先輩を見いながら言うと。
「いやー、実はね。2人が「——あまり他の人見るの禁止」「あ。はい」みたいなラブラブなやりとりしている時に私戻って来ていたんだよ?」
「——知らなかった」
「私も」
マジか。全く気が付かなかったである。
「で、その時には際どい水着着てきたんだけど。あー、これは負ける。うん。後輩くんには際どく攻めるより。可愛いで攻めた方がいいかな?ってことで、パパっとこっちに再度着替えた」
「——何してるんだ?この先輩」
「ホント。いろは先輩何着――って。着替えに戻った割に早いですね」
「え?いや。そこの岩陰で着替えた。ほら。水着」
石見先輩はそう言いなら普通に持っていたカバンから――どう見ても布面積少ないくない?と思うような。ほぼ紐みたいなものをちらりと――って待て待て。
「……ここ外なんですが――」
おいおい。この先輩マジかである。大胆なことしてるな。
「いろは先輩。お願いだから部屋で着替えてくださいよ」
結崎も頭を抱えながらそんなことを言った。
「大丈夫大丈夫。見られてないから。まあさすがにタオルは巻いたけどー。ってか、ゆえちゃん川突撃しようよ。なんかもう2人遊んでるじゃん」
「あっ、ちょ」
すると石見先輩が結崎の腕をつかみ――手に持っていた荷物は俺に押し付ける形で。さらに結崎も引っ張られる瞬間に俺の方に慌てて荷物を渡して――そのまま……これは蓮華寺さんらと合流するな。という感じで、未だに川の中でバトル中の蓮華寺さん、長宮さんのところに向かっていったのだった。はい。合流。
ってか。結崎と石見先輩の荷物を持たされた俺はその時ふと、2人くらい忘れてないか?ということに気が付いた。いや六石と七和先輩は……どこだ?である。ちょっと俺がキョロキョロしていると。飲み物を飲みながら六石がやって来た。どうやら旅館の売店でサンダルゲット出来たらしく。サンダルと飲み物を買って今来たらしい。
そして六石に俺が現状説明。何があったかを簡単に言って――川の中で暴れている方々に近づくのは危険ということを教えたのだった。それから六石と岩の上で雑談していると――七和先輩が来て 『先輩水着めっちゃ似合ってます。ヤバいです。凄すぎますね』『おー、さすが私の助手。よし。ちゃんと褒めれたから取材に同行させてあげよう』『え?取材?』『そうそう。命がけでね』『……命がけ?』こんなやり取りの後。鼻の下を伸ばした六石が七和先輩に連れていかれ――『私じゃない!ここに居る後輩くんがー』『俺!?』なんか大変そうなことに巻き込まれたのだった。
◆
これで今。現在になったか?なったな。いやー、遡っていたら。ここまでだけでもいろいろ今日あったんだな。
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