計画
「なんすか?シガ―ズ・ユニオンて?」
スピリッツが訪ねる。
「ああ、それはある計画を果たすために僕ら創世の一族で手をくもうという連合だ」
またスピリッツが
「わざわざいまさら連合にする必要あるんすか?呼べば今日みたく皆集まるでしょ」
ケントは、
「んー、計画には全員が必要だから。全員集合させるには義務と飴玉が必要だ」
「計画ってなんだよ」
プリヴェルが口火を切る。
連合に入るにしても入らないにしても、その計画を知らなければ始まらない。
「それは返事をしてくれないと言えない。そして君たちも、この計画を外部に話してもらっては困る」
「ほぉ、随分無責任なもんだな」
空気が張り詰める。
「この計画は世界を大きく変えてしまう。簡単に情報を漏らすわけにはいかない」
ケントの計画は気になるが、
「俺は入らない。信頼のない組織に未来はないからな」
とマルヴォロが言う。
「私もよ」
とアリアが言う。
「マルヴォロ君、アリア。それならここは出て行ってもらうが」
「OK、お金持ちくん。交通費は出ないよな?」
彼の返答も聞けないまま、大広間から追い出される。
そのあとにどんな会話があったかは知らないが、
ラーク、ナナホシ、スピリッツとケントを合わせた四人が
《シガ―ズ・ユニオン》の創設メンバーとなるらしい。
計画はその四人しか知らないようだ。
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