拈圖 詩

詞梳記(ことばとき)

白≠肆ツ足 #本気でラブレター選手権2021


水仙の御池の 円周をめぐり、

生い先を突き詰める


皆皆花一輪咲かせることもできずに

ほつれた糸口はうつろい謳い続ける

白紙のままのこれらは

あるじを浮かべては破り捨てたものです


とめどなく

小夜嵐、攫っていったものを

追いかけている

土色の染みなのです


まだしらぬ妹とその母と父とを


捏ねて丸めて

はらはらと泣き濡れて短冊に架けて、

まして、

交ぜこませ味噌であえ

茶をわかし腹にすえる


願いは叶うものだとわたしは

皿に戻した、おお、吐瀉物の

桃色の

鍵を押し宛てた、思いの丈比べ


あわい すべて 

はなればなれ

たまゆらの

からくれないの

消え去るさまを屹度お望みでしょうから

どの口でも


先ずは

私自身を拾ってくださいませ

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