第18話 人喰い鬼編①

それは俺の家で起きたことだった。

「おいっ!

リリスお前、俺がとっておいたプリン食ったろ」

俺の前の机には空になったプリンのカップと、

スプーンが置かれていた。

「あ?悪ぃか?

俺は今やお前の上司だぞ」

「リリスさん!

今日はお疲れでしょう!

布団をひいておきましたので(邪魔だから)

とっとと寝てください!」

「悪いな、俺様は夜行性なんだ」

「ちゃんと人間の生活しろよっ!」

プリンカップを思いっきり投げつけた。

リリスはちらりとも見ないで、頭を前に倒してかわすと、

「だが、今日は疲れた。

どっかのガキに付き合って、手合わせもしたし

な。俺様はどこで寝ればいい?」

やっと、寝てくれんのかぁ

この人、飯の時も風呂の時も

まぁまぁだ!とか、俺様は先に入る。お前の残り湯は気持ちわりぃ、俺様の残り湯を堪能できるんだ。役得だな、とか!

はぁ〜やっと、寝てくれんのか!ありがてぇ!

「こっち、妹が使ってた部屋をあげるんで」

「そうか、悪いな」

「えっ?!」

この人が「悪いな」って、信じらんねぇ

なんか、もっとマシな部屋ねぇのか?とか言われると思った。

「なんだよ」

「いや、なんもねぇ!」



「リリス起きるの早いな」

「お前がおせぇんだよ」

はぁ、、これが俗に言うツンデレか

「海翔、学校には今日明日は休むと言っといた。」

今日明日って、今日は木曜日だから、月曜日までは学校行かねぇってことか。

「分かった。

莉乃に連絡するな」

「ん」

俺は自室に移動して、莉乃に通話をかける。

3コール目で莉乃は出た。

『 もっしもーし!

どしたの?海翔が電話とかめずらしい!』

「あ〜、今日明日は学校休むから

1人で登校してな」

『 、、やっぱりなんかあったんだね』

そりゃあ、そう思うわな。

「まぁな、お前こそ大丈夫だったか?」

『それは―今度!今度あった時話すよ!

だから、、、死なないでね。』

、、莉乃にはかなわねぇな

「あたりまえだろ?切るぞ」

ツーツー

俺はスマホをポッケにしまうと、

リビングへと向かった。

「そろそろ行くか、海翔」

「うっす!気合い入れていくか!」

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