第6話 俺が人間を辞めるまで― 開始

「ドユコト?」

「だからぁー、俺様、お前ん家住むから」

いやいやいや!

「いや、それは分かったよ?!俺が聞きたいのは

なんでうちに来るのってことだろ!」

「あー、そういうことな

簡単な話だ。お前の家族が死んだろ?

あれ、俺様のせいなんだよな。

だから責任取って、お前の母親がやるはずだっ

たお前の世話係を俺様がやるんだよ」

なる、、ほど?

ってか待て待て

今こいつなんて言った?

「おい、俺様のせいって

俺の家族殺したの、、、お前だったのか?」

「んなわけねーだろ

責任っつーのは、助けられなかったことだよ。

任務を犠牲0でこなせなかったのはあれだけで

2回目だ」

そう言うとリリスは遠い目で、窓の外を見る

ゆっくりだった足取りも

心做しかさらに遅くなった気がする。

2回目、か。

リリスにも色々あったのかもしれない。

「なぁ―」

いや、俺みたいな無関係なやつが

リリスの過去なんて容易に踏み入っていいのか?

「どーした?」

「いや、学校ではさなんて呼べばいいかなって」

いいわけ、ないよな

「藤宮でも椛でも、なんでもいいぞ

リリスっていうのは、俗に言うコードネームだか

らな」

「そうなのか、道理で」

キラキラネームとか考えてた俺がバカみてぇー

「とりあえず校舎案内しろよ」

「わーったよ」


「こんくらいかな」

「ん、お前にしては分かりやすい説明だな

帰るぞ」

帰るぞって、あぁ家おなじなのか

靴箱に手をかけた時

「あれ?海翔、藤宮さんと帰るの?」

「あぁ、藤宮と―」

いや、まずくないか?

一緒の家に帰るわけだし

一緒に家入るとことか見られたら、

勘違いされるし、変な噂たって大変じゃね?

「あぁ、俺様はコイツの家に、ムグゥッ―」

危ねぇ俺が口塞がなかったらどーなってたことか

「海翔なにしてんの?

女の子にそれは失礼じゃない?」

「あぁ!藤宮悪ぃ!」

「それで?藤宮さんさっきなんて?」

ヤバイヤバイ

「いや、藤宮に俺ん家を教えることになってさ!」

「え〜、海翔なに浮気しよーとしてんの?」

「いや、そーいう話じゃねぇって」

ガシガシッ

リリスは俺の靴をふむなよ!

お前の力、アホみたいにみてぇに強いから

加減しろよォ!

「じゃあ、私も一緒に帰る!」

は?!

「おい、待―」

「いいなそれ!一緒に帰ろーぜ!」

「なっ?!」

何言ってんだリリスー!!!

リリスはこっちみてニヤリと笑う

おい、まさか嫌がらせのためにそうしたとか言わないよな?嘘だよな?

「じゃあ藤宮さんと海翔!寄り道しよ!」


今俺は、クレープを両手に持って

公園のベンチで正座をしていた。

「ねぇ、海翔いちごチョコってウチ言ったよね?」

「おい、俺様バナナアイスって言ったよな?」

「はい、、、」

俺の右手には、いちごアイス左手にはバナナチョコ

がある。ちょっと間違えただけじゃん!!

「まぁ、ウチは優しいから許してあげる」

「だが、幸運なことに俺様の心は広い、

許してやるよ!」

じゃあ自分で買えよ!

「「あぁ?!」」

やべぇー声に出てた!

俺は周りの目も気にせず、静かに

ベンチで土下座した。

その時―

俺の耳には風を切る音が

音の元を見るため顔をあげると、

ドチャァ


うちの学校の制服を着た女の子が降ってきた

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