相合い傘未満
外に出ると、雨が降っていた。あいにく傘は持って来ていない。
どうしようかと迷っていたら、アイツが得意げな顔でやってきた。
「傘ないの? ドジだなぁ。まあどうしてもって言うなら、この傘に入れてやっても……」
──傘は穴が開いていた。固まる彼に私は思わず吹き出した。
「二人で雨宿り、する?」
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