後悔せずに毎日を生きるために…⑥(終)

「0!」

「あー! どうなったー!?」

 自分は頭が混乱していた。これでまた同じ1年を繰り返すとなると最悪だ。


「明けましておめでとうございます!」

「どっちだ!? どっちなんだ!?」

 そこには+1された年が表示されていた。


「は! やったー!」

 今回はちゃんと年を越すことができたようだ。ちゃんと年が1つ増えていたのだった。やっと時のループから抜け出すことが出来たのだった。


ピロリン♪

「ん?」 

 誰かからメッセージが来た。メッセージを見てみるとアヤカちゃんからだった。「あけましておめでとう! よければ一緒に初詣に行きませんか?」というメッセージというメッセージだった。


「もちろん行くに決まってるでしょ! ふー!」

 自分はすぐに一緒に行きましょうと返信を送った。


「それじゃ今からで良いですか?」と来た。自分は即答で「今から行きましょう」と返信した。



……………………………………



「ごめん! 待った?」

「いや、ぜんぜん待ってないよ! ちょうど今来たばかり!」

 本当は楽しみすぎて1時間前に来ていたのだった。


「そっか、待たせなくて良かった! それじゃ初詣に行こっか!」

「そうだね!」

 はぁー、本当にアヤカちゃんは天使だ。それにしても未だにアヤカちゃんが彼女だなんて信じられない。

 しかもこんな夜の時間に会えるなんて最高すぎる。ありがとう新年! もし次の年を迎えることが出来なかったのなら、こんな良い思いは出来なかったであろう。

 そのあと、2人で初詣を楽しんだのであった。




 自分は1年間を何度もやり直したことで気づいたことがある。明日はあと何回来るのだろうか?ということだ。

 毎日というのは全く当たり前じゃないのだと思う。本当なら同じ1年間がまたやってくるなんていうことはあり得ないのだ。

 でも同じ一年間を何度もやらされたというのに意味はあったのだと思う。その意味というのはもっと毎日を大事に全力で生きろというメッセージだったのかもしれない。

 全力で生きていなかったからこそ自分は今まで時間をループさせられていたのかもしれない。

 そして時間のループは全力で生きることの大切さを気付かせるために必要なことだったのかもしれない。

 まあ正解があるのかどうかは分からないが、これが時間のループを経て自分が手に入れた答えだ。

 これからは新しい時代は毎日後悔することなく全力で駆け抜けていきたい。後悔しないように毎日を生きよう。


~おわり~

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る