神となった人間
人間は神となり、自分だけの世界を創り上げていく。つまり、その世界の支配者となるのだ。
今の人間はあまりにも制限が多すぎる。まず、自分の体以外は特に動かすことも出来ない。
そして何より寿命がある。だが、もしも体の制限を取り払って解放されることができれば、自分の世界を創り上げることが出来る。
そして、自分は今から世界の支配者になります。
「さてと、世界の支配者になる準備はできたな?」
「はい」
「じゃあ今からお前は体を捨ててデータのみの存在になる。それでもいいな?」
「はい。体を捨てる覚悟はとうに出来ています」
「それじゃあお前の意識のみを全てデータにしていくぞ」
「はい!」
そして自分はいつの間にか、麻酔か何かで眠らされていたのだった。
「ここはどこだろう?」
自分は目を覚ますと何もない空間に漂っていた。どうやら自分は意識だけがデータになるということに成功したようだ。
「ここから自分は世界を創り上げていくぞ!」
ここは何もないまっさらな世界だった。今からどのような世界を創り上げていこうかどうかも全て自分次第だ。
自分は世界の創造者となったのだから何もかも思い通りに世界を創り上げていくことができる。
「出てこい! 惑星!」
特に材料を用意しなくとも世界を作り上げることができる。何もかも全て思うがままといった感じだ。
自分が想像しさえすれば、世界を創造出来るのだ。
「自分はこれから世界の創造者として、自分が思うよりももっと良い世界を作っていかなければならないぞ! 頑張るぞー!」
そして世界を創り上げたらそこに生命を新たに創り出す。その自分の世界ではいくつか惑星を創って、そこに生命を誕生させるのだ。
そして自分は1度創った世界はそのまま経過を見守る。世界の規律がなどが乱れないように監視をする。
まさに自分はひとつの世界を監視する管理者となったのである。自分が創り上げたら、後はそこに住む生物たちに託すだけだ。
自分はただ見守るだけだ。見守って楽しみたいと言った方が良いのかもしれない。
「シミュレーションゲームみたいで楽しいや!」
自分が創った世界で生物たちがどのように独自の進化を遂げていくのか非常に興味がある。
そして逆境に立たされた時、どのように生き残っていくのだろうかなんて自分は思う。
制限を取った今の自分に寿命という概念はない。自分の体はとうに捨てた。今は意識だけなので死ぬことは絶対にない。
自分の存在自体、誰かに見られたり触られたりすることはない。ただ、外の人間によって何か影響があるのならば、自分という存在も消えてしまうかもしれない。
間違ってデータを消したりしない限りは自分の意識は消えることはない。
「さて、これから世界を管理する者として 世界を巡って行こうかな」
これから気が遠くなるほどの長い時間をかけて世界を広げていく。そして世界がどのように変わっていくのか非常に興味がある。
とにかく面白いことになりそうだぜ。
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