とにかく明るい太郎くん
「おい見とけよ見とけよ!」
「お、おう…」
太郎くんが二階から飛び降りて空中で全裸に見えるポーズをやってくれるというので早速をお手並み拝見といこうじゃないか。
太郎くんはどのように全裸に見えるポーズを空中で見せてくれるのだろうか?
「それじゃあいくぜ! ミュージックスタート!」
そう言うと太郎くんが建物の2階から飛び降りる準備を始める。謎の音楽をかけながら謎の躍りをし始めた。
「へい!」
そして音楽が終わると同時に建物の2階から太郎くんは飛び降りた。
「太郎くんすげえ!」
そして全裸に見えるポーズを空中で決めてみせた。
「太郎くん、本当に全裸みたいだったよ!」
「………」
「太郎くんどうした?」
太郎くんはどうやら着地に失敗してしまったらしい。自分は心配して太郎くんの近くに行ってみる。
「いてててて! やばい絶対にどっか骨が折れてる! 頼むから救急車を呼んでくれ!」
「だだだだ大丈夫!?」
自分は太郎君をじっと見てみると全裸だった。
「え? どういうこと?」
「いいから早く救急車を呼べ!」
そう、太郎くんは最初から服など着ていなかったのだ。つまり飛び込んだ時から全裸だったという訳だ。
太郎くんはそのまま全裸で病院へと運ばれていった。
「ちょっ、全裸とかマジかよ」
病院の人はみんな太郎くんのことを笑っていたらしい。太郎くんはそのまま病院で入院することとなったのだった。
「もう二度とこんなことしねぇからぁ…!」
太郎くんは今も病院のベッドの上で全裸で笑われたことを思い出しては発狂しているという。
まあ太郎くんがこうなったのは自分のせいでもあるので少し申し訳なさがあった。 自分は太郎くんのお見舞いに行った。
怪我の具合が気になって見に行った。
「何しに来たんだよ。お前も俺を笑いに来たんだろう! 知ってるんだぞ!」
太郎くんは人を信じることが出来なくなっていたのだった。
「おいおいどうしたんだよ太郎くん。いつもの太郎くんじゃないじゃないか」
「あれだけ笑われればこうもなるよ…。これからはどうやって生きていけばいいんだろう…」
「太郎くん、本当に辞めちゃっていいの?」
「え?」
「自分はあれ、面白くて結構好きだったんだけどなー」
「うーむ…」
太郎くんは黙ってしまった。
「その、面白いって本当か…?」
太郎くんはボソッとつぶやく。
「本当だよ! 俺は嘘はつかないだろう! 太郎くんは最高に面白いよ!」
「そ、そうか!だったらもう1回始めてみようかな」
それから太郎くんは怪我が治ったのだった。そしてまた空中で全裸に見えるポーズをやってくれるという。
「それじゃあミュージックスタート!」
太郎くんは音楽に合わせて謎の躍りをし出す。そして音楽が止まると太郎くんはまた飛び降りた。
今度はケガしなかった。何度も脳内でシュミレーションしたからだ。
「安心してください。履いてますよ!」
「履いてねーじゃねーか 」
太郎くんはやりきった顔をしていた。とても嬉しそうで良かった。その時だった。
「キミ、ちょっといいかな?」
「え?」
普通に局部を出していたため警察がやってきたのだった。太郎くんは警察へと連れていかれてしまったのだった。
その後、太郎くんはこっぴどく説経されて、全裸に見えるポーズを封印したと言う。
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