命は突然終わる

 命というのは突然終わる。まさに今こうして何かをしている間にも突然終わってしまうかも。


「車が突っ込んで来るぞ! あぶなーい!」

 もしかしたら道路を歩いてたら、車が自分に向かって突っ込んで来て交通事故にあってそのまま命が終わってしまうかもしれない。


「あばばばば…。溺れるあばばばば…」

 海に遊びに行った時にたまたま足がつってそのまま命が終わってしまうかもしれない。


「暇だしスマホでもポチポチしてよっと!」

「後ろから背中を思いっきり押してやる! 死ねい!」

 電車のホームで電車を待っていたら後ろの人に背中を押されて、そのまま電車と衝突して命が終わってしまうかもしれない。

 命というのはいとも簡単に終わってしまうものなのだ。誰がいつそうなってもおかしくはない。


「ギャー! もう世界は終わり!」

 もしかしたら1秒後に地球が爆発して平地が終わってしまうかもしれないし、大きな隕石が降ってきて命が終わってしまうかもしれない。

 命というのは何の前触れもなく突然奪われていくものなのだ。命を奪って行くことに予兆なんて何もないのだ。

 ただ突然やってくる、それだけなのだ。生き物はすべて常に死と隣り合わせで生きている。

 我々人間は安全なのが当たり前と思い込んでいる。常に危険なことを忘れている。今が平和が当たり前なのかもしれないが、その平和もバランスボールの上に乗っかっているようなものでバランスボールからいつバランスを崩して倒れてもおかしくはないのだ。

 平和なんていうのはそんな不安定なバランスの上で成り立っている。平和なんていうものは簡単に弱肉強食の世界に成り代わってしまうのだ。


 我々は平和という鳥かごの中で生きているが、その鳥かごを取っ払ってしまえばそこは弱肉強食の世界で突然命が奪われる世界なのだ。

 平和なんていうのは所詮かりそめのものでしかないのだ。平和なんていうものは簡単に滅びてしまうのだ。

 一人の人間がちょっとミスしてしまったぐらいで簡単に平和なんていうのは滅びるものなのだ。

 昔にも門番が門を閉め忘れただけで滅びた国があった。このように平和なんていうのは一人の人間がやりかしただけで簡単に崩れる。

 平和なんていうものは偶然の産物でしかないのだ。本当は常に危険と隣り合わせの中で生活しているということを忘れないでほしい。

 隣の人が今は普通でも1秒後に突然トチ狂って自分を殺しに来るかもしれない。このようなことは絶対にないとは言い切れない。


 世の中に絶対なんてことはない。皆平等に明日がやってくる保証なんていうのはない。

 なかには明日を迎えられないものも少なからずいる。この世は毎日日をまたぐのに命のふるいをかけられている。

 そのふるいにかけられてふるい落とされるのが身近な人間かもしれないし、もしかしたら自分かもしれない。

 そして明日も無事に明日を迎えることができるのだろうか? それは神のみぞ知る。

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