テスト恐怖症の末路
自分の家庭は親が厳しくテストで悪い点数を取ることは一切許されていなかった。平均点でもダメだ。というか100点以外は絶対に怒られる。
例え、90点を取ったとしても取れなかった10点分のことをねちねちと言われて徐々にヒートアップしていき、その後ドカンッ!と怒られる。
「もう勉強なんてやってられっかよー!!!!」
自分は勉強道具を壁に思いっきり叩きつけた。テスト時間に近づくに連れて常に焦りを感じていた。
いくら勉強をしても時間が足りないのだ。何度も何度も復習しても不安に感じてしまう。
本当にもう逃げ出したくて頭がおかしくなりそうだ。
「もしここで死ねば自分は楽になるのかな…」
やばい、今の自分はいけない方向に考えていてしまった。最近そんなことをよく考えてしまうようになっていた。
もし勉強しなくていいなら、すぐに勉強をやめる。今後一切勉強はしない。
もう自分はすっかりと勉強が嫌いになっていた。学校に行くだけで吐き気がしてくる。
自分が唯一安心できる時というのは眠っている時だけだろう。寝ている時は何も考えなくていいからだ。
だがそんな眠っている時さえも最近は異変が出始めている。テストへの焦りからかテストの夢ばかり見るようになった。
その夢は毎回テストの点数が30点以下なのだ。そして親にものすごい怒られる。
「はぁ…!」
毎回心臓がバクバクした状態で目が覚める。ああ夢でよかった…。と起きて最初に思うことがこれだ。
たが、起きたら起きたで今日も学校かと思いながら嫌な1日が始まる。誰か自分を助け出してくれ…。
テストのプレッシャーで自分の心が休まる時なんて微塵もないのだ。そして次のテストの日は刻一刻と近づいていた。
「なんで俺がこんなに焦る必要があるのか… 。俺はほとんど出席してるんだぞ…!」
自分は真面目に出席している優等生だ。だからなんの問題もないはずだ。けれども体が勝手に震えていた。
とうとうテスト当日になってしまった。テストが怖くて前日の夜は一睡もすることができなかった。不安だったので起きて勉強した。
そして自分は学校へ向かう。心臓がおかしな感じに鼓動している。
「不整脈かもしれない…!」
そんなことを思った。学校に近づくにつれて、どんどん自分の体調が悪くなっていく。
そして学校に入る時に今まで積み重なった今までの焦りや恐怖がどっと押し寄せてくる。
自分はそこで倒れてしまった。結局、自分の体がおかしくなってテストを受けれなかった。その後、家に帰って親にものすごく怒られた。
「もう勉強なんか嫌いだぁ! グレてやる!」
「キャーーーーー!!!!!」
自分は良い子ちゃんだったが、すっかりとグレてしまった。親は自分がグレたことで絶叫していた。
こうしてテストを巡って自分の人生と家族関係は狂ってしまったのだった。
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