第4話 チートスキル (Side エルザ)

 ウィーっす!

 エルザっす!!('◇')ゞ

 このバカ者たちとまだ一緒にいます。もう、うんざりっす。

 ほんと勘弁してもらいたいっす!



「なんだと?冒険者ギルドがないだと!?」

 異世界に来てから、タナカがうるさい!!

 

「ええ・・・そのようなものは聞いたことがありません」

 気づいてる!?侍女さん、かなり痛い目で見てるっすよ!?


「それじゃあ、冒険者はどこで仕事を凱旋してもらうんだよ!?」

「ええと・・・冒険者というものもありませんが・・」

「じゃあ、ステータスの鑑定は?どこでできるんだ?」

「すてー・・・ステータス?ですか?それも聞いたことがございません」


 タナカがはた迷惑に、叫んびやがった。

「こんな・・・こんな世界は、異世界じゃない!!」



 バカなの?おバカなの?

 そんな技術日本にもないでしょ?

 アニメの見すぎよ!

(アニメは日本に来てから、一時期はまったけど)


「タナカさん・・チートスキルってナンですカ?」

 もう、何も知らないふりして聞いてみた。こういう男って、知識をひけらかしたいのがありありわかるっての。

 ご機嫌取りしといてもいいかなって思ったのが間違いだったっす。

「異世界に召喚されたならチートスキルが常識なんです!勇者召喚されたからにはなんらかの特殊な・・・才能というか力というか・・・そういうものが与えられるべきなんです!それがテンプレというべきものなんです」

 ウルサーイ!!

 もう黙れ!


「はぁ・・サイノウですカ・・」

 とりあえず、当たり障りのない返事をしておく!!




「侍女さん。この世界ではどういう風に敵と戦うのが普通なんですか?」

 藤島さんが侍女さんに聞いた。

 そうね!それこそ有効な質問!

 さっすが!藤島さん!

 違いの分かる女!(*´▽`*)

「ええと・・剣とか槍とかですね。弓矢とかもございますが」

「なるほど・・普通なんですね・・・。刀とかもありますか?」

「カタナですか?」

 なに?この娘、刀なんて欲しいの?

 女の子なのに物騒ね。まぁ、私も人のこと言えないけどね。

 どっかでガントレットを探さなきゃ。


「そうですか・・それを手に入れたいですね。

 ところで・・鉄砲はありますか?」

「テッポウ・・?」

「火薬を使って弾を打ち出す武器です」

「カヤク?」

「火をつけると破裂する・・薬品です」

「そんな薬品。きいたことがございませんわ・・」


 テッポウね・・・確か隊長が試作していたっけ。結構難しいらしかった。

 まぁ、カルマン帝国じゃ作れっこないね。


 それを聞いた田中が叫んだ。

「そうか!!科学技術!!それこそがチート!!そうだったのか!!」

 ・・・もう黙れ・・うるさい・・。


 でも、火薬か。

 火薬があったら・・・ニシシ!

 いいこと考えついちゃった!!


「コクショクカヤクなら・・・イオウとショウセキと炭で作るのでしたカシラ」

 火薬なら作ったことあるもんね!

 やっぱり爆発はロマンでしょ!!

 (特撮にもはまった)


「「「え!?」」」

 よし!みんな乗って来た!

「ザイリョウが手に入れば・・・ですが・・・」

「よし!材料を探そう!そして、この国で成り上がるんだ!!」


 イヒヒ・・・こいつらに火薬を作らせて・・

 ああして・・こうして・・



 そして今度こそ!!あの陰険魔術師をブッコロス!!!!

 積年の恨み晴らさずおくべきか!!

 (時代劇にもはまってる)


 イヒヒヒ!面白くなってきた!

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