後書き
俺の手紙としては長くも、小説としては短い話はこれで終わる。
華蝶なら、これを書き上げたら書いた事を満足として世の中から消してしまうのだろうけれど、凡人の俺は『櫻月華蝶』と言う存在があった事を忘れ去られたくなくて、書いた手記を発表するに踏み切った。
凡愚な俺を、彼の世で「馬鹿だなぁ、風彦は」と嗤っていてくれ、華蝶。
今直ぐにお前の後を追えない俺を罵ってくれても構わない。寧ろ、華蝶の馬鹿野郎と言いたいのは俺だ。
華蝶、俺を最期まで困らせて振り回してくれた奴。どうか、俺が逝くまで其方で待っていてくれ。
そうして、俺は華蝶を凡人の域に落として涜すのだろう。
雪月花の時、最も君を想う 江戸崎えご @edozaki_ego
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます