第78話 ブリザと札幌と星の城

 つぼみとチララは、藤村ふじむら刑事けいじとおまかせトリオからの情報をたよりにパラレルワールドの札幌さっぽろにたどり着いた。

「札幌は日本最北の政令指定都市で、全国の市の中では横浜、大阪おおさか、名古屋に次ぐ四番目の人口を有しており、北海道全体の人口の約四割弱を占めている。北海道のプライメイトシティで、札幌都市圏を形成している。アイヌの人々が暮らしていた蝦夷地えぞちは一八六九年に北海道と改称され開拓使かいたくしが置かれて札幌本府の建設が始まった。一八七五年に最初の屯田兵とんでんへいが入植した。札幌の建設計画は当時の開拓かいたく判官はんがんしま義勇ぎゆうによって構想され、京都を参考にした街づくりはそうせいばし東側ひがしがわのたもとを基点に東西の基軸きじくを創成川、南北の基軸を渡島おしまどおりとして区画割を進めていった。このため、中心部の多くは街並みが碁盤ごばんの目状になっている。その後、周辺町村を編入・合併がっぺいして市域を拡大かくだいしていった。一九七二年にはアジア初となる冬季オリンピックを開催かいさいした。その後もスキーの国際大会やアジア冬季競技大会、冬季ユニバーシアード競技大会、サッカーワールドカップ、バスケットボール・ワールドカップ、世界ラリー選手権、ラグビーワールドカップなど数多くの国際大会が開催されている。札幌市としても各種イベントや展示会、企業きぎょうの会議や報奨ほうしょう旅行りょこうなどの誘致ゆうち・開催への積極的な取り組みを行っており、国際会議観光都市に認定されている。毎年一千三百万人前後の観光客が訪れる観光都市となっており、市町村の魅力度みりょくどランキング調査でも毎年上位にランクインしている都市である。二〇一三年には創造都市ネットワークのメディアアーツ都市分野に世界で二都市目に認定された。元々サッポロは豊平川にアイヌの人々がつけた名称めいしょうで、その流路一帯の地名に転用されたものであるとされる。由来はアイヌ語のサッ・ポロとする説や、サリ・ポロ・ペッであるとする説などがある」

「冬なのに、雪がない!」

「しかも、気温が高い!」

パラレルワールドの札幌は、暖冬に見舞みまわれている。

 すると、

「なまら、北海道だべさ!うちの名前はブリザ!」

九賢人の一人であるブリザが現れた。

「そだねー!うちに勝ったら、プリンセスハートをあげる!」

「さあ、変身よ」

つぼみは、プリンセスミラーでラブリーピンクに変身する。

「プリンセスジュエル、セット!プリンセス・ドレスアップ!」

つぼみは、ピンクの光に包まれていく。

あいのプリンセス・ラブリーピンク、見参!プリンセスステージ、レッツスタート!」


 ラブリーピンクが現れると、

「北海道はでっかいどー!」

ブリザはクリオネを連れて攻撃こうげきする。

「バッカルコーンアタック!」

しかし、ラブリーピンクは攻撃をかわした。

「ちゅぴ!雪がってきた!」

「美しい粉雪!」

すると、粉雪がちらっと舞ってきた。

「えーっ!うちの力がもう使えなくなっちゃった!」

 「今がチャンスだ!」

「さあ、行くよ」

ラブリーピンクはルビーのマジカルジュエルをプリンセスミラーにセット。その力をプリンセスバトンロッドにさずけると、

「プリンセスステージ、ライブスタート!」

ラブリーピンクによるブリザの撃退が始まった。

「Tell me 私に」

「愛の本当の意味を」

「答えてくれるのなら」

「きっと変わるはず」

「たとえ遠くはなれても」

「会えなくなってしまっても」

「心の中でつながっている」

「君に向けて I love you」

「向かい風にかれても」

「君を感じて I feel you」

「私だけのLove Song」

「君に届いて I want you」

「一日だけのステージ」

「君を信じて I need you」

「私だけのLove Song」

「君に向けて I love you」

「向かい風に吹かれても」

「君を感じて I feel you」

「私だけのLove Song」

次は、ローズクォーツのマジカルジュエルを使う。

「It’s all right.」

「その先の未来へ」

「見果てぬ世界へ」

「歩いていこう」

「きれいごとは完全に」

「耳を向けないで」

「ずっと心の中に」

「正義があるよ」

「君が語る言葉に」

「なぜか 勇気が」

いてくる」

「It’s all right.」

「一人じゃない」

「仲間がいる」

「喜びきしめて」

「It’s all right.」

「La la la…」

「It’s all right.」

「その先の未来へ」

「見果てぬ世界へ」

「歩いていこう」

「It’s all right.」

乙女おとめの愛!ピュア・スイート・ハート!」

ラブリーピンクがプリンセスバトンロッドでハートをえがき、ブリザに向かって放つ。すると、ブリザの撃退に成功した。

 「ちゅ、ちゅ、ちゅっぴー!」

と、チララはプリンセスハートのありかに察知。そこにたどり着くと、

「キャッチ!」

とプリンセスハートの回収に成功する。

「これは、プリンセスハート・パープルだ!」


そして、

「さあ、今こそ、心のとびらを!」

「開け、星の城!」

つぼみとチララが魔法まほうの言葉をとなえると、パープルとラベンダー・バイオレットのプリンセスハートによって星の城の解放に成功した。

 「私たちを助けてくれてありがとうございます」

すると、星の城の女王が現れた。

「ボクのふるさとが帰ってきた!」

「チララ、星の城が生まれ故郷なの?」

「そう!」

星の城は、チララとコロンのふるさとだ。

「一日中、星が見えるのです」

そのうえで、ここは昼間でも星が見えるようになっているのだ。

「そのことを、王子さまと女王さまにも伝えてください」

「はい!」

つぼみは、星の城が闇の力から解放されたことをプラチナと光の女神に報告するのであった。

 一方その頃、

「もうそろそろ到着する」

晴斗は、カレンとチャミィともにある場所へと向かっていた。

「着いたよ」

「さあ、降りようか」

「うん」

たどり着いたのは、富士ふじ山麓さんらく

「富士山は、静岡県と、山梨県にまたがる活火山である。日本にほん最高峰さいこうほうの独立峰で、その優美ゆうび風貌ふうぼうは日本国外でも日本の象徴しょうちょうとして広く知られている。数多くの芸術作品の題材とされ芸術面のみならず、気候や地層など地質学的にも社会的に大きな影響を与えている。懸垂けんすい曲線きょくせんの山容を有した玄武岩質げんぶがんしつ成層せいそう火山かざんで構成され、その山体は駿河するがわんの海岸までおよぶ。静化するため律令国家により浅間せんげん神社じんじゃ祭祀さいしされ、浅間信仰が確立された。また、富士山修験道の開祖とされる富士上人により修験道の霊場れいじょうとしても認識されるようになり、登拝とうはいが行われるようになった。これら富士信仰は時代により多様化し、村山修験や富士講といった一派を形成するにいたる。現在、富士山麓周辺には観光名所が多くある他、夏季シーズンには富士登山がさかんである。日本三名山、日本百名山、日本の地質百選に選定されており、一九三六年には富士箱根伊豆国立公園に指定されている。その後、一九五二年に特別名勝、二〇一一年に史跡、さらに二〇一三年六月二十二日には関連する文化財群とともに、富士山-信仰の対象と芸術の源泉の名で世界文化遺産に登録された」

ここで、おとぎの世界の城についての調査を行う。

「ここから歩いてみよう」

「そうだね」

樹海の中を進んでいく晴斗たち。すると、

「見えた!」

「ここがゴールだ」

樹海の向こうには、湖があった。

「ねえ、見て!」

「あれは!」

すると、湖の水面みなもに太陽の城と月の城がかんでいた。

「もう一つ、城がある!」

晴斗は、何かに気づいたようだ。

「雲に包まれている世界…。そこは空の城だ」

チャミィは、太陽の城と月の城に囲まれている世界が空の城だと明かす。

「地図にない城を見つけたそうですわ!」

「情報収集始めるぞ!」

「ガッテンだ!」

これを受けて、おまかせトリオも調査を始めるのであった。

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