第98話 告白(4)

 ・・・はぁ。仕方がない、か。

 どうあっても三人を嫌いにはなれない。

 

 うん、どうなるかわからないけど、僕がしっかりとして、流されなきゃ大丈夫だ!!・・・多分。


「わかったよ。でもあくまで、僕はチャンスをあげるだけ。まだ納得はしていないし、桜花がどう答えるかわからない。だからそれまでは節度を持って接します。」


 そう僕が言うと、二人はとても眩しい笑顔で、涙ぐみながら抱きついてきた!!

 ちょ!?いきなり!?節度持ってって言ったばっかりなのに!!


「ありがとうございます。ありがとうございます!私がんばりますね!」

「リ”ョウマ〜・・・う”〜・・・リ”ョウマ〜・・・あ”りがと”う〜」


 なんかもう受け入れるみたいな空気になってない!?

 まだだよ!?

 あくまでチャンスを与えるって言っただけで、僕は付き合うとも添い遂げるとも言ってないよ!?


 グレイスはもうガン泣きしてるし!


 ちょっと!あんまりひっつかないで!!


 そうはいっても邪険にできない僕は、なすすべなく彫像のように固まっていた。


 すると、少し落ち着いたリディアが、


「・・・そうそう、リョウマさんから手を出したら責任とってもらいますからね。」


 なぬ!?

 いや、しないけれども・・・


「これからは、リョウマさんに今以上に気持ちを伝えるために『もっと』積極的にいきますからね、ねぇお姉ちゃん。」


 めちゃくちゃ悪戯な笑顔でリディアが言う。


「・・・そうだな。よし!女は度胸だ!リョウマ!これからは私達もガンガン行くぞ!首を洗って・・・いや、身体を洗って待っているがいい!!」


 泣き止んだグレイスがキリッととして宣言した・・・ってなんの宣言!?身体きれいにさせて僕何されちゃうの!?


「やっぱ・・・さっきの無しって事には・・・」


 おずおずとそう言う僕に、二人はとてもいい笑顔で、


「「駄目」」


と言った。


 うぅぅ・・・頑張れ僕!色香に負けるな!!

 でも自信ないかも・・・


 ・・・桜花と再会したら殺されるかも・・・

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