第12話 旅は道連れ世は情け

「リョウマさんお願いがあります。」

 

リディアさんは僕にそう言った。なんだろう?無茶は聞けないよ?


「まずは、最初の私たちのお願いの回答をいただきたいのですが・・・」


 ああそうだった。でもそれはもう決めている。


「そうですね。姫様の依頼はもう決めてます。バルムスまでお付き合いしますよ。」


 僕がそういうとリディアさんは微笑みながら


「ありがとうございます。これで、とても安心できますね。それで、お願いなのですが、まずはバルムスでの調査にお付き合い願えないか、という事です。バルムスについたら、冒険者登録をして頂き、私が指名依頼を出します。これによって、リョウマさんは、金銭と公爵家からの依頼を受けたという箔がつきます。利点としては、今後冒険者として、舐められることなく活動しやすくなるでしょう。ランクも上がりやすくなるかもしれません。」


 ふむ。悪くないな・・・美少女達と一緒にいられて、それならむしろいいかも・・・


「うんいいよ。そのかわり、ぼくからも一つお願いがあります。」


「なんでしょう?」


 リディアさんが、前のめりになりそう言うので僕は笑顔で


「道中と向こうでの活動中、この世界の世間常識を教えてくれませんか?ジードから聞いたのは、どうも1000年前の常識みたいなので。」


 と言った。リディアさんはにこやかに


「わかりました。」


 と頷いた。商談成立だ。


「そういえばてっきり・・・私の身体を要求されるのかと、ドキドキしておりました。私リョウマさんがどうしてもとおっしゃるのなら・・「姫様!」「何言ってんの!?」」


 僕とグレイスは同時に叫んだ。

 おいおいむちゃくちゃ言ってんな。


「姫様!どうしてそうなるんですか!もしどうしてもとリョウマさんが言うなら私

が「ストップ!」」


 なんでやねん。

 どうしてそうなるの?僕そんなに欲求不満そうに見える?

 手の平を二人に向けて遮った僕に、二人の視線が来る。


「なんでそうなるの!?そんなことしないよ!?」


「いえ・・男性は性欲が強いと聞いたことがありますし・・・リョウマさんはよくグレイスの胸をみてますし「姫様!?」てっきりリョウマさんもそうなのかなと・・・ボソ(ちょっと興味がありますし)」


 えーばれてるじゃん!じゃなくて!!


「いやいやしませんよ。たしかに二人は魅力的だと思いますよ。しかし、さっき話したとおり僕には恋人がいます。だからしませんよ。」


「?ご結婚はされていないんですよね?」


 とリディアさんが言った。おーう異世界価値観よ。


「僕のいた世界では、恋人がいる人間は、他の人とそういうことはしません。絶対ではないかもしれませんが・・・僕はしないつもりです。」


 「といいつつ?」リディア

 「しません!」僕

 「私初めてですよ?」リディア

 「関係ありません!」僕

 「ケチ」リディア

 「そういう問題じゃありません」僕

 「グレイスもはじめてですよ?なら二人で・・」リディア

 「姫様!!」グレイス


 ・・・意外にお茶目な姫さんだな


「はあ・・・わかりました。それはおいおい。お願いはあともう一つあります。」

 

 まだあるんかい

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