周囲13.割と暇な時間
「テンチョ、割と暇っすね」
「そうですね、
「高校生たちが休みだと、ずいぶん静かなんすねコンビニも」
「夏休み期間は、割とこんな感じですよ」
「クソガキ共が騒がないだけで、コンビニってこんなに静かな空間なんすね」
「上水流さん、お客様をクソガキって言っちゃいけませんよ」
「すんませんっす、テンチョ。いつもギャーギャーやかましいからつい」
「上水流さんはあんな風に騒ぐ高校生じゃ無かったんですか?」
「……めっちゃ騒いでました。申し訳ないっす」
「謝んなくていいですよ。騒がしいというのも若さの特権ですから」
「めっちゃ騒いで、ミニスカでパンツ見えるのも気にせずに動き回ってたっす」
「女性には恥じらいを持ってほしいですね」
「ダイジョブっす、見せる用のパンツっすから。可愛いヤツっす」
「それは、思春期の男子高校生には目の毒でしたね」
「え? ウチ、毒とか言われるほどに見苦しいものを見せちゃってたっすか?」
「悪い意味では無いですよ。上水流さんの下着が男子高校生には魅力的すぎただろうなという話です」
「そうなんすね、テンチョのおかげでまた賢くなったっす。ありがとっす」
「いえいえ、どういたしまして」
「魅力的に映るのを目の毒って言うなら、テンチョは目の毒っすね」
「僕はしがないおっさんですよ。目の毒と言われるほどの人じゃありません」
「気づいて無いんすか? このコンビニ、テンチョ目当ての女子高生たまに来るんすよ?」
「そうなんですか?」
「テンチョ、カッコいいっすから」
「それは光栄ですね。でも高校生相手は難しいですねぇ。捕まっちゃいます」
「そっすね。安心したっす」
「えぇ、僕が捕まってこのコンビニが潰れることは無いから安心してください」
「そういう意味じゃないんすけど、安心するっす」
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