デートへのお誘い
「ねえ先生、ここから一緒に抜け出さない? あたしこんな退屈な授業はやめて、先生とデートがしたいわ」
そう言って女性は横に座っている先生の方を一瞥してから猫なで声をだした。
「ダメだよ。今は授業中だから、そんなことをしたら他の人に迷惑がかかるよ」
「ねえ、良いじゃないのよ。授業と言っても先生とあたしだけの個別授業だし、誰にも迷惑かからないわ」
「それでもダメだよ」
「えー、いいでしょ? だって先生、わたしたちもうすでにこんな密室で2人きりになっているのよ? 今更恥ずかしがる必要はないわ」
女性の声を聞いて、先生はため息をついた。
「だから、ダメだよ。今は高速教習の真っ只中なんだから」
姿勢よく前を向いたままの2人の横を、追越車線上の自動車が勢いよく駆け抜けていった。
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