第107話 有川七海の日常⑦


「陽彩も、獅戸君に対して同じような気持ちを抱くの?」

「もちろん!」


 陽彩は当然でしょと言わんばかりに胸を張った。

 その表情は陽彩は本当に獅戸君のことを好きなんだと物語たっていた。もしかして、私も霧也さんの前で、こんなに幸せそうな顔をしているのだろうか。


「そっか」

「きっと、なーちゃんの想いは届くよ!」

「また、そうやって、てきとうなこと言って」


 でも、愛理の言うことはだいたい当たるんだよね。


「ということで、ここになーちゃんの恋を叶えようの会を結成します!」

「え、いいわよ。そんなことしなくても」

「ダメだよ〜。大事なことなんだから! ねー。ひーちゃんもそう思よねー」

「そうだね〜。私の時も結成したのに、七海の時は結成しないのはおかしいよねー」


 陽彩が珍しく愛理側についている。

 さすがにこうなっては分が悪い。私は諦めるしかなかった。というか、勝手に話が進んでいた。


「まずは、その霧也さんって人に会わないとね!」

「絶対に会わせないからね」

「え~。いいじゃん、会わせてくれても~」

「会う機会がないでしょ」

「それは、なーちゃんが作ってよ~」

「私一人で決めれることじゃないから無理よ」

「じゃあ、その霧也さんって人に聞いて、了承をもらったらいいってことだよね~?」

「それは、霧也さんがいいよって言ったなら仕方ないけど」

「言ったからね。覚えといてよ~」


 こうなった愛理は私でも止めることはできない。陽彩も楽しそうに笑てるだけで止めてくれる気配はないし。

 それにしても愛理は一体、何を考えているのだろうか。私は不安になった。霧也さんに迷惑がかからなければいいんだけど。


「愛理が何を考えてるのかわからないけど、霧也さんには迷惑かけないでよね」

「分かってるよ~」


 いくら他人のパーソナルスペースいずかずかと上がってく愛理でもちゃんと分をわきまえていることを私は知っている。

 もちろん不安はあるけど、それ以上に親友として私は愛理のことを買っている。

 もう、ここまで来たらなるようになれって感じだ。私は運ばれてきたシフォンケーキを口いっぱいに頬張った。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ここまで読んでいただきありがとうございます! 


有川編も残り3話!

これが終わればいよいよ本編になります😁

また、読んでいってください〜!!

 

【フォロー】【いいね】【☆】いつもありがとうございます。

 読者の皆様の応援が書くモチベーションになります!

 基本的に作者が読みたいものを書いてるだけなので温かい目線で読んでいただけると嬉しいです。


Twitterもしてるのでよかったらフォローお願いします!。

【@kuga_kakuyomu】

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る