第4話【4/14の出来事~『直感の通りに動く』ということ~】

無職になって約半月が経ったある日、久しぶりに車で“明日ランチに行きたい”と思いました。

そして翌日。“この服で行きたい!”と前日に“着たい”と思っていた服とは全く違う派手な色の服を選び、出発しました。



「そういえば…。まーくん(正人さん)と別れて1年か。久しぶりに、まーくんの家の近所のお店にランチに行こうかな」と美由が言い出したのです。

そしてランチを済ませ、車を発進させました。



「あ、服屋さんだ!久しぶりに服買おうかな~どうしようかな~。やっぱり、や~め…」

急にガシャーン!と大きな音がして、横の窓ガラスが割れたのです。


──交通事故。右側から110ccのカブが突っ込んできていたのです。

慌てて車を降り、警察を呼びました。



警察の処理終了後、ガラスを直すため車屋さんに行きました。

車屋さんで直してもらっている間、メールが届きました。


『大丈夫?事故してたみたいだったけど…』

──正人さんからのメールでした。

美由はとても恥ずかしそうにしていました。だから、僕が代わりにメールを打ちました。

『何で知ってるの?』

『通ったから。“何か見た事ある車と服だな~”と思った』

派手な服の色は黄緑で、正人さんとのデートでもよく着ていました。



“やっぱり、美由の直感はすごいな”そう思いました。



その事故がきっかけとなり、1年間メールのやりとりだけだった2人でしたが、少しずつ年に数回会うようになりました──。

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