親方は弟子に
エマリア王国市街地に拠点を構える鍛冶屋の主モーズソグニル。
王国1の腕と称される、彼に弟子入りするものは多い。
モーズ超えるものは100年はいないと言われるほど、
彼の作る物は天下一品である。
ただ、、性格には難があるのだが。
「親方ぁ~!アンディの野郎が弟子希望を今日連れてく来るらしいですよ!」
「ねぇ?聞こえてますか親方ぁ~!」
「馬鹿野郎ぉぉぉ!!!
作業中に話かけんなって何度も言ったろうに!!
てめ~バース、ハンマーで頭かち割るぞ!」
ヒュン
「あっぶなっ!
ハンマー投げながら言うセリフじゃないですよそれは!
当たってたら本当に頭割れちゃいますよ!」
モーズが弟子をとることは多いのだが、彼のあまりの仕事ぶりや罵声に
ついてこれるものは少なく、なんだかんだで残っているのはバースとアンディの二人ぐらいのものである。
そのアンディも武器の卸売に行ってしまい、今じゃバースと二人という過酷極まりない現場になっている。
「親方すいませんがとりあえずでもいんで、あまり厳しくせず
長い目で新人を育成しませんかねぇ、、?
やっぱ人はゆっくり成長するもんですし、今度来る新人もすぐ辞めてしまうと
流石に納期やらうちの評判にかかってきますんで、、」
「馬鹿野郎ぉぉぉ!!!うちは納期なんか気にしてねーんだ!」
ヒュン
「俺が作りたいものを作る。ただそれだけだ!ガハハハ」
「いやそんなこと言いましても、ちゃんと納期しませんと流石にまた先方からクレームきちゃいますで?あと本当にハンマー投げないでください!」
「うっ、、まぁ、、納期はそうなんだが。チッ、何故当たらない!」
ヒュン
「ひぃ、、やめて親方!とりあえずで投げるのやめて!」
ガハハハ
作る武器は天下一品。でも納期の遅さも天下一品。
彼が作る武器が良い物であるのは間違いないのだが、納得がいく物をつくるまでに何回も試行錯誤するために、作成から完成までに大幅な時間がかかってしまっている。
しかし納得がいく物がすぐできるというレアパターンもあり、
納期と言われても、いつできるかは本人次第な所が多々ある。
元々鍛冶業界では右に出るものがいないほどの腕ではあるので、ひっきりなしに発注依頼だけは来るのだが、その結果は結局年間通して作れる武器は10本も満たないのがこの工房の現状である。
----------
-----
--
「お久しぶりです親方!只今戻りました!
ちゃんとイムリスの街で頼まれた剣届けてきましたよ。」
「あとこれが、親方の求めてたミャッコスの鱗とその他のもろもろの素材ですね
あとこいつが弟子希望のエッダです。」
モーズは後に語る。
赤髪の天女がそこにはいたと。
バースはのちに語る。
あんなにぽかーんとする親方の顔は見たことがなかったと。
「モーズさん、あんたの武器に惚れたんだ!!頼む、なんでもするから弟子にしてくれ!」
土下座をして頼むその姿。
そこから見えるその豊満な胸。
とても鍛冶屋に来る恰好でない薄着の恰好から見える生足。
男社会で生きるものにとっては十分すぎるほどの衝撃であった。
「……おやかた?大丈夫ですか、、、?」
「おいアンディ!親方を馬鹿にしてんのか!
女性の鍛冶屋なんて聞いたことないぞ。
ここは王国1の鍛冶屋モーズソグニルだぞ!」
「……いや 、、
まぁ、明日から来い」
おやかた・・・?
続きます。。
----------------------------------------------------------------------------------------------ハンマー+女性って素敵じゃね?(`・ω・´)キリッ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます