第357話 論功行賞 👏



 戦国ものを読んでいると、小さな事業を営んでいたころに重なることがあります。


 たとえば、吝嗇で有名な織田信長は戦功のあった家臣に加増などの褒美を惜しんだ代わりに「天下布武」を掲げ、いずれ織田家が天下を取れば、自分も大身になれるという希望を与えたそうですが、「希望」という名の褒賞ほど至難なものはなく……。


 何百年もの時により自ずから事実も人間性も濾過される歴史小説のいいところは、だからといって自分は無能な経営者だったと辛い気持ちにならずに済むことですね。


 

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