トンネルの向こうの白い巨人

作者 鈴木 桜

30

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★★★ Excellent!!!

大津留弘華、十七才。彼女はある日唐突にタイムスリップする。そこは未来の日本だったが「白い巨人」に襲われた、それまでの日常とは変わり果てた逃げ場のない残酷な世界。襲い来る巨人、それに対抗する自衛隊をはじめとした人間たち。
そして変わってしまった自分の身体。彼女はそこでどう生きていくのか……。
壮大な世界観と緻密な設定に息を呑む作品です。ですが、それに覆われてしまうことなく、おのおのの人間の生き様と錯綜がきちんと描かれていることが、作品にさらなる凄みを与えています。きちんと登場人物の「体温」を感じられるからこそ、彼女ら彼らを取り巻くを世界の非情さが引き立つ、というべきか。
まだ第一部までしか拝読していませんか、圧倒させられております。映像化して欲しいという他の方のレビューも、これまた然り。

★★★ Excellent!!!

書籍化どころか映像化、もっと言うなら映画化されてもおかしくないくらいの、長編近未来SFローファンタジー!

主人公、弘華はごく普通の女子高生。朝練に向かうため、いつも通学で通っているトンネルを抜けると……。そこはなんと、47年後の未来だった。
訳も分からず戸惑う弘華に、謎の怪物「白い巨人」が襲い掛かる……!

望まない力を手に入れた女の子と、その周りの人々の様々な人間模様。
重厚な設定が織り成す、大作を超えた神作!

是非とも、このレビューが目に留まった方は、本作をお読みいただきたい。
期待以上の、確かな満足感を味わえることだろう。

★★★ Excellent!!!

【物語は】
主人公が学校に向かう途中、あるトンネルをくぐることで状況は一変する。あったはずのトンネルの先。しかしそこは主人公にとって、見慣れない場所だった。日常から非日常へ。望んでなどいなかったのに、彼女はとんでもないことに巻き込まれていくのだ。

【物語の魅力】
知らず知らずのうちに、未来へタイムスリップしてしまった主人公。そこで、見たこともないものに遭遇。逃げようとすも、逃げることが出来なかった。それならばと、自分が友人にかけた言葉を思い出し立ち向かう。
一方その頃、彼女の辿り着いた先では通称『対白』が動いていた。白い巨人と戦うために。未来では、主人公のことは何かを通して知られているようである。その事については作中で詳しく語られていく。

ここで面白いと思ったのは”神隠し”という、モチーフの扱い方である。未来へいくという設定にする時、人はタイムマシーンを思い浮かべるのではないだろうか。その中でいなくなった人(タイムスリップした人)について触れる、というのはあまり見たことが無いように思う。
何故ならそれらは大抵、主人公の視点で物語が作られているからだ。そして戻ることが前提なこともある。その為、主人公がいない間に周りが何を思い、どんな行動するかを描くことが前提であること。もしくは、それこそが目的でなければ、周りの状況には触れないという事になる。
だからこそこの作品には独創性を感じ、面白い舞台設定、世界観だなと感じた。

【登場人物の魅力】
主人公は一瞬で未来へ。しかし、その間も世界は時を刻み続ける。
主人公である少女は、雨に憂鬱を感じたり、休み明けに気分が落ち込むなど、ごく普通の女子高生である。自分の暮らしている街に愛着を持ち、不気味なトンネルに恐怖を感じる様な。
そんな少女が、突然未来にタイムスリップしてしまったなら?
現実を受け入れられないのは当たり前であるし、もちろ… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

丸ごと一本の映画になりそうな、壮大なスケールの世界観です。
二時間じゃ足りないかな。シーズン続きの連ドラでも良いかも。
ヒロインと、周りの大人たちのそれぞれの立場と葛藤と、否応なく襲いかかってくる現実とのコントラストは、本当に読み応えがあります。
ショッキングな場面もありますが、映像作品で見てみたいです。

★★★ Excellent!!!

いつもの朝は訪れなかった。未来の扉を開いてしまった少女は、普通ではない力を得て、不明の「白い物体」との戦いを余儀なくされる。そして突きつけられた真実。少女は前を向いて歩いて行く決意をする。
とてもリアリティ溢れる描写が臨場感を盛りたて、物語を牽引します。