第7話引継がれた経験値

 ※主人公視点

 ーーーー

 


(この話はこの国の実話だ!)

「この話はこの国の実話です」


 話に一区切りついたフィルシアールにじっと見つめられながら、私はフィルシアールと目線が合わないように眼をそらした。


(…ーうん。ヤバい)


 私は心の中で汗をダラダラ出しながら、紅茶をまた飲んだ。


(ふぅ。冷静になって、もう一度)


 そう心の中で唱えると


 ハル•イチノセ/        Lv:54

 ポジション 聖女/転生者


 HP5085/5085

 MP7189/7189


 魔法スキル

 火属性魔法/Lv:44

 土属性魔法/Lv:32

 聖属性魔法/ ∞


 武器スキル

 弓/Lv: ーー

 短剣:短刀/Lv:14


 生産スキル

 料理/Lv:99


 これは自分の経験値の確認方法のひとつだ。


(前世わたしの経験値も引き継がれてる!!)


「…ーら【水晶の間】でハルのステータスの鑑定を…」


 フィルシアールが今後の事を説明してる。


【水晶の間】

 たしか人間ひとぐらいの大きな水晶が置いてある部屋だった。

 ステータスが確認できる方法のひとつだと前世わたしは説明された。


(もうひとつ方法があった気がするけど…ダメだ、思い出せない。

 鑑定を阻止しないと、されたら私がLvのと、転生者(生まれ変わり)ってこともバレる)


「…ーーっ!」


 私が鑑定を阻止する方法を一生懸命考えてる時、フィルシアールが息をのんだのが私にも分かった。


『ハル聞こえますか?』


 それと同時に私の脳裏のうりにフィルシアールの声が響いた。

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