【Milky Way】合同マシュマロ配信!
三人で、マシュマロをパクパク
『ウスバカゲロウのエビフライ仕立て~春香るミンクの毛皮を添えて~』
「は~い、今回もいきなり怪文書からスタートしました、定期マシュマロ配信で~す。本日は二人ほどゲストをお招きしているので、その方たちと一緒にマシュマロを食べ、クソマロを処理していきたいと思いま~す」
「ごめん。いきなりボクの想像を超えるマシュマロが出てきたんだけど、枢くんのところっていつもこうなの?」
「ううん、いつもはもっと凄いよ。これ、ジャブみたいなものだし」
「ひえぇ……!?」
夜八時、蛇道枢のチャンネルにて始まったマシュマロ配信は、唐突なクソマロに困惑する魚住しずくと既にこのカオスさに慣れた羊坂芽衣の補足説明からスタートした。
先日の新衣装発表配信でお披露目したお揃いの衣装を纏った【Milky Way】の三人は、楽しい(?)コラボ配信の冒頭にて、早速自己紹介を行っていく。
「どうも。日々、お前らから送られてくるクソマロの内容と量に辟易している男こと、蛇道枢です。んで、今回のゲストは――」
「あっ! は、はじめまして! あれ? はじめましてでいいのかな……? あ、えと、い、一期生の魚住しずく、です。今日は枢きゅんのマシュマロ捌きテクニックを勉強させてもらいにきました! よろしくお願いしますっ!」
【枢きゅん草】
【速報・ウオミー、初手噛み噛みノルマ達成】
【今日もウオミーはかわいいね~! お菓子食べる? 買ってあげるからこっちおいで~!】
「ふふふ……! こんばんめ~、です。【CRE8】二期生、羊坂芽衣です。今日は枢くんとしずくちゃんと三人で仲良くマシュマロ配信をしていこうと思います!」
【旦那と親友に囲まれる芽衣ちゃん、一目でわかるくらいにウキウキである】
【芽衣ちゃん、くるるんのところに送られてくるクソマロの濃度にも慣れたなぁ……すごいや!(脳死)】
【旦那の仕事に理解がある嫁、流石だぜ】
順番に自己紹介を行い、リスナーたちの盛り上がりをコメントを通じて確認し、テンポよく配信を進めていく一同。
既に必要はないと思うが、一応といった形で枢が本日の企画について彼らに説明をする。
「で、だ……本日は【Milky Way】の三人で、それぞれのところに送られてきたマシュマロに回答する配信をしていくぞ~。ぶっちゃけ、俺はいない方がいいんじゃないかって思うんだが、間違ってないよな?」
【くるるんがっていうよりかは、くるるんのところに送られてくるマシュマロ……じゃなくて、クソマロがない方がいい】
【でもクソマロがないくるるんのマシュマロ配信なんてパンのないハンバーガーみたいなもんだと思う】
【モ〇を馬鹿にすんな! 菜〇バーガー美味いだろうが!!】
「うん、既にこの時点でカオスだわ。関係ないところに飛び火してるし、マジで炎上するんじゃねえかな?」
「い、いや、でも、ボクたちには枢くんが必要だよ! 一期生のみんなも、枢くんのマシュマロ捌きは天才的だって口を揃えて言ってるしさ!」
「私としずくちゃんだけだと、絶対にどこかでわたわたしちゃいそうだもんね。そういう意味では、ズバッと鋭い回答ができる枢くんの存在は、マシュマロ配信では必要不可欠だよ」
「ズバッと斬り捨てるようなマシュマロを紹介しなきゃいいだけの話なんじゃないかな、それ……? 俺が存在することによって、クソ濃度が馬鹿みたいに高いマロが雨あられの如く放り込まれるような気がするんだよなぁ……」
【でも実際俺は枢が必要だと思う。当たり障りのないマシュマロだけを紹介しても配信は盛り上がらないだろうし、ツッコミ役の枢がいることで俺たちもウオミーたちも安心できるから】
【そもそも【Milky Way】で配信やるんならお前がいなくちゃ始まらねえだろ!? ウオミーと芽衣ちゃんを引き合わせた張本人だろうが!!】
【ウオミー初のマシュマロ配信を芽衣ちゃんと一緒にサポートしてあげてくれ~!】
少しばかり不安はあるが、この配信に枢の存在が必要不可欠だと考えているのは出演者もリスナーたちも同じであるようだ。
ゲームの大会を通じて仲を深めた同い年の友人たちとこんなふうに配信ができることを喜ばしく思う枢は、そこで考えを切り替え、前のめりな姿勢を見せる。
「よし、そうだな! そんじゃあ、しずくちゃんに第一級クソマロ検定士の実力を見せてやりますか!」
「うわ~……頼もしいなあ……!」
「枢くんはマシュマロ捌きもオチの付け方も一流だから、しずくちゃんは安心してマシュマロ配信に集中してね!」
「うん! ありがとう、二人とも!」
私生活では実に役に立たない技術ではあるが、このクソマロ捌きが友人の役に立つならよかったとしずくの嬉しそうな反応を見た枢がそう考える。
とはいえ、最初から混沌が過ぎるマシュマロを紹介していては身がもたないため、まずは肩慣らしを兼ねて普通のマシュマロへの回答を行っていった。
――――――――――
今回も皆さんから頂いたマシュマロを紹介しつつ、お話を書かせていただきました!
協力してくださった皆さん、本当にありがとうございます! 是非とも今回のお話を楽しんでいってください!
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