ルニアの異放3

 救世界へ転移しようとしたが、ルニアは何かに弾かれた為その場に尻もちをついた

「いたたた、なによこれ」

 恐らく結界だということは分かったが、ルニアの力で打ち破れないとは思えない

 それに救世界はいつでも行けるよう許可が出ていたはずだ

「何か起こってる?」

 不安になるルニア

 あの世界には友人の女神や英雄などが多数在籍している

「何とか行けないかしら」

 何度か試してみる

 しかしそれでも結界がやぶれない

「どういうことなの? 今の私ならメシアさんの結界でも突き抜けれるのに」

 異放の力ならばメシアの結界がいくつ張られていようとも縫うようにして通ることができるだろう

 にもかかわらず通れないということは、彼女の力でも及ばないほど高度な結界が張られているということだ

「一体なにが結界を? 訳が分からない。そうだ、お姉ちゃんなら何か知ってるかも」

 ルニアはサニアに念話で連絡を取ってみた

「お姉ちゃん、お姉ちゃん、聞こえる?」

「ルニア、どうしたの?」

「実は、救世界に入れなくなってるの。お姉ちゃん何か知ってる?」

「それなんだけど、私達も入れないの」

「え? そうなの?」

「カイトさんが言っていたんだけど、何かが救世界への道を閉ざしてるみたいなの。だから急いで中に入りたいんだけど、私達の力じゃどうにも抜けられないみたいで」

「一度合流しましょう。救世界の近くの世界と言えば、ほら、あのヒーローたちの世界があったじゃない?」

「トップギアさんの!」

「ええ、そこで落ち合いましょう」

 姉であるサニアとの連絡が取れたことにホッとするルニア

 もしかしたら姉はもうすでに救世界に入っていて、こちらから助け出せないということになっていたらと思うと、肝を冷やす思いだ

 とりあえず姉と落ち合うためにヒーローたちのいる世界へと転移した

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